「男性管理職の生理痛体験」をめぐってSNSでは賛否両論
都議会で可決された「東京都雇用・就業分野における女性の活躍を推進する条例」。2026年7月1日より施行されるこの条例では、企業に女性特有の健康課題への対応を求めており、具体的な取組みの一例として「男性管理職を対象とした生理痛体験会」が都議会の質疑の中で挙げられた。
これに対して、SNSでは「生理痛体験、男性に体験してもらっても良いと思う」「痛みだけじゃないよ、生理のしんどさは」「この条例ありえない」など、賛否両論が巻き起こっている。
そもそも、生理痛の疑似体験ができる装置とは、いったいどのようなものなのだろうか?
生理痛体験装置「ピリオノイド」を用いた生理痛体験研修や、女性の健康に関する研修の提供などを行なう、予防医療テックスタートアップの株式会社リンケージに話を聞いた。
「もともとは甲南大学と奈良女子大学の研究の中からプロダクトの開発が始まりました。それを大阪大学発のベンチャーである大阪ヒートクールが商品化し、2023年4月に企業団体向けに生理痛体験研修の提供を始めました。企業から反響や要望が多く、我々が昨年8月より研修事業を引き継いで提供させていただいています」
同社の担当者によると、今年度に実施した研修の数は昨年度比で3倍に増え、これまでに累計300社以上への提供実績があるという。
「2023年に研修の提供が始まったきっかけは企業からのオファーでした。『生理痛を疑似体験できるプロダクトがある』ということは対外的にも発信していましたが、フェムケアに関わる企業などから研修の相談を受けるようになりました。そうしたところから少しずつ反響が広がっていき、現在さまざまな企業からお問い合わせをいただいています」













