「仕組みとしては整骨院などで使われるような低周波治療器と同じです」
多くの企業で研修が実施されているという生理痛体験。その仕組みは整骨院などで使われる低周波治療器と同じだという。
「体験は痛みを伴うため、あくまでも希望者にのみ実施いただきます。体験する際は、体験者本人の意志でいつでも体験を終了できるよう設計されていますので、安心してご体験いただけます。
まず、おへそよりも下に電極パッドを縦に2枚貼っていただきます。そこに微弱な電流を流すことによって、生理期間中の内側から絞り込まれるような鈍痛を『弱・中・強』の3段階で疑似的に再現するというプロダクトになっています。仕組みとしては整骨院などで使われるような低周波治療器と同じで、人に対して安全な微弱な電流であっても痛みを再現できるよう検証を重ねました。
いっぽうで、この装置で体験できるのは、あくまでも生理期間中の下腹部痛だけです。生理中はホルモンバランスの影響で、腰痛や頭痛、倦怠感や気分の浮き沈み等に悩まれる方も多く、不調の種類も人によって様々です。男性のみならず、同性である女性も体験いただくことで、人によって異なる生理痛の重さを客観的に捉え直すきかっけにもなります」
体験者からは、「もともと生理痛という言葉は知っていたが、知っているのと体験するのとはまったく違う」といった声が多く聞かれるという。また、ごく一部には、普段からシックスパッド等でEMSの刺激に慣れている人の場合、痛みを感じづらいケースもあるという。
「その際には、女性でも生理期間中に普段と同じように元気に働ける女性もいれば、ソファーに寝込んでいないと耐えられないほどの女性もいるという実態をお伝えするようにしています。自分にとっては大丈夫な痛みでも人によってはつらいと感じることもあります。自分が感じたもの・見えているものだけに囚われず、目に見えないものを想像し、互いに想い合うきっかけにしていただければ」
と担当者は話した。
同社が研修を提供した企業の一つに山梨中央銀行がある。今年8月に支店長を対象に生理痛体験研修を実施した同行の担当者は、実施した経緯について次のように話した。
「健康経営を推進していく中で、女性が毎月つらい思いをしている生理痛についての共有体験を通じて、いろいろな方が働きやすい環境を整えるためのきっかけになれば、というところで研修を開始しました」













