お笑いと囲碁、AIとのちょうどいい付き合い方は?
––––囲碁はAI技術のブレイクスルーとして注目されるのも早かったですよね。普段から上野さんも活用されているんですか?
上野 AIと対局することはないですが、日頃から参考にしながら勉強しています。研究会でも、対局後にAIを使って「ここの手がよくなかった」といった振り返りをすることは多いですね。
それこそ、お笑いの世界ではどうなんですか? ネタづくりでも使えそうですよね。
文田 作らせたことはありますけど、まだ正式なネタとして採用できるレベルではないですね。台本っぽいものは確かに作れるんですが、だいぶ無理がありました。
ただ、この先どうなるかはわからないです。囲碁でも、コンピュータが人間に勝つなんて「まだまだ先だ」と言われていたじゃないですか。でも、一気に流れが変わったので。
根建 近い将来「AIで作ったネタでM-1チャンピオンになりました」って人が出てきても、おかしくないですよね。まだ実際に聞いたことはないですけど。
文田 囲碁や将棋と違って、笑いのツボをデータ化するのは難しいですよね。数値化できるものじゃないので、もう少し時間はかかりそうな気もします。
上野 なるほど。でも、私もAIはあくまで参考にする程度ですね。例えばAIが「90%負けます」みたいな評価値を出したとしても、それが本当に逆転不可能な90%なのか、まだ勝てる可能性が残っている90%なのかは、また別の話なんです。
だから、あくまで研究のサポートとして使っている、という感覚ですね。それに、AIの指示どおりに打てば勝率は上がるかもしれませんが、それだとやっぱり自分が面白くないですから。
インタビュー・文/毛内達大
写真/宮崎慎之輔
取材協力/藤澤一就一門後援会













