「ああ!マイホームの巻」(ジャンプ・コミックス第16巻収録)
今回は、亀有公園前派出所きっての常識人、寺井洋一(てらい・よういち)が理想のマイホームを探して右往左往するお話をお届けする。
寺井は、亀有公園前派出所のメンバーのなかでは、両さんに次いで最古参の存在だ。なにしろ、「週刊少年ジャンプ」のヤングジャンプ賞受賞作にして秋本治先生のデビュー作である投稿作……『こち亀』の1話目のエピソード「始末書の両さんの巻」(ジャンプ・コミックス第1巻収録)に、その名が両さんの口から発せられている。
そして連載が決まった第2話にあたる「下町の青年警察官の巻」(ジャンプ・コミックス第1巻収録)から、同僚・戸塚金次(とつか・きんじ)とともに登場した。つまり、中川や大原部長よりもさらに古参キャラというわけだ。
寺井は性格温和な地味メンで、さまざまな趣味を持ってはいるが、ほかの面々のように極端にのめり込むようなことはせず、堅実な毎日を過ごしている「ザ・凡人」だ。もっとも大切にしているのは、妻と2人の息子。
そんな彼にとって家族の次に大事なのは、家族と一緒に住むマイホームだ。
家族との時間は彼にとって人生の宝だけに、我が家には強いこだわりを持っている。そのため理想の我が家を求めて、何度も転居を繰り返した。今回お読みいただくお話は、やがて寺井の持ちネタになっていくマイホーム探しをめぐる騒動の第一作。ぜひお楽しみいただきたい。
なお本作で登場する怪しい不動産屋、羽生は、寺井の家探しエピソードには欠かせない名物キャラになっていく。
ちなみに、とんでもない僻地に慎ましい家を構えていた寺井は、転居を繰り返して、まるでわらしべ長者のように豪邸をゲットしている。
それでは次のページから、派出所イチの凡人・寺井のマイホーム探しの旅路(ロード)第1章をお楽しみください!!



















