「迷子象の休日の巻」(ジャンプ・コミックス第74巻収録)
今回は、両さんがなんと「象」を飼う……というか、子象の面倒を見ることになるお話をお届けする。
なぜかコンビニに象が出没したとの報告を受けた両さんたちが現場に駆けつけてみると、確かに店内には子象の姿が! 子象とはいっても人間の大人よりもサイズは大きい。どうやら母象を亡くした子象が、動物園から抜け出したらしいが……。
親代わりとばかりに派出所や独身寮で子象の面倒を見ることになった両さんの、意外な親バカぶりが微笑ましい一作だ。
象は知能が高く、群れで行動する社会性の強い動物だ。中でもアジア象は比較的小型で、人間に懐いてペットや家族の一員のようになることもあるし、人間の言葉を理解しているのでは? と思わせる行動も取るという。
タイでは信仰の対象であると同時に、荷物の運搬、林業での伐採作業などに使われていた。またインドでは、戦いの際に馬や戦車的な使われ方をしていた時代もあったようだ。
さて、本作をお読みいただく前に、象が登場する『こち亀』エピソードをいくつかご紹介してみよう。
「ペット・マンション!の巻」(ジャンプ・コミックス第90巻収録)では、珍獣・猛獣を飼っている住人ばかりのマンションで、なんと室内犬ならぬ室内象が登場している。
また「超神田寿司御一行様 IN THAILANDの巻(後編)」(ジャンプ・コミックス第138巻収録)では、タイ旅行で向かった象園の子象と擬宝珠(ぎぼし)家の末娘・蜜柑(みかん)が友情を結ぶ。
「ポリスアニマルランドの巻」(ジャンプ・コミックス第182巻収録)では、予算の乏しい動物園のためにアフリカから猛獣たちを連れ帰った両さんが、警察署を「アニマルランド」化して、動物タレントで大儲けをしている。
もし気になるお話があれば、一読をおすすめする。
それでは次のページから、両さんと子象の愛情物語をお楽しみください!!