「やっくんはお酒が入ると説教が始まる(笑)」
「やっくんのおかげで、バラエティー番組で大物芸人さんと共演するなど、普段体験できないようなことをさせてもらいましたね。
特に印象に残っているのは、とある番組で“やっくんがハゲてるか検証する”っていう衝撃的な企画です。いつもウィッグをつけているやっくんにはハゲ疑惑があって、それに白黒つけるためにバンドのメンバーが呼ばれて、楽屋で女装フル装備のやっくんのメイクを落としていき、最後にウィッグを外すというものだったんです。
本人は「ハゲてないでしょ!」って言ってたけど、どう見てもハゲてるでしょ!ってツッコまれる感じで。テロップにも“若干、薄いような…”って出てましたね。
また、さまぁ~ずさんの番組でもいい感じにイジっていただきました。当時芸能界では改名が流行っていたので、バンド名をへんてこりんなものに改名させられそうになったりもしました」
やっくんは、自身にオファーが来た仕事も、バンド全員で出演させてもらえないかと頼むほどメンバー思いだったという。
「美女♂men Z」は、メンバーは男性でありながら、全員が女装をしてパフォーマンスを行うというかつてないグループで、デビュー曲はレコチョクランキング2位に輝き、フランスのイベントに呼ばれるなど、海外からも注目を集めていた。しかし、そんな彼らにも解散の危機があったそうだ。
「やっくんは、お酒が入ると説教が始まるんです(笑)。ある時、いい感じに酔っ払ったやっくんが、いつものように隣にいるメンバーに説教をしだしたんです。
普段は、”また始まったな”って受け流すことが多かったんですが、その日は、それまで和やかにしていたメンバーがテーブルをバン!と叩いて『やってやるよ!』ってブチ切れてしまって。やっくんもテーブルを叩いて立ち上がって応戦して…。間に挟まれていた僕はその瞬間、“バンド解散の危機だ”って思いましたね。
2人を必死になだめて、怒ってるメンバーを抱きしめて落ち着かせて、なんとかおさまったんです。後日やっくんから『伊織よ、あの時は本当にありがとう!お前が止めてくれなかったらバンドは解散してた、お前には本当に感謝してる』って言われました。
僕、普段はポンコツでやっくんには怒られてばかりだったけど、その時だけは褒めてもらえて。よりバンドメンバーとの絆が深まったと思いました。」