「40周年だよ全員集合の巻」(ジャンプ・コミックス200巻収録)

今回は、『こち亀』が連載40周年を迎え、「週刊少年ジャンプ」での連載最終回となったお話をお届けする。

このお話では「復活希望キャラ発表会」を開くと宣言した両さんに、中川と麗子が「10年前にも同じことを……」と突っ込んでいる。これはこれでメタ発言っぽいのだが……確かに『こち亀』が30周年を迎えた2006年の「週刊少年ジャンプ」42号でも「もう一度出てほしいキャラ」が発表されていた。

「週刊少年ジャンプ」2006年42号より
「週刊少年ジャンプ」2006年42号より

だがこの時と本作では、大きな違いがある。それは30周年時には、同年の「週刊少年ジャンプ」29号で77人のキャラクターを挙げ、読者から再登場してほしいキャラを募集していた。だが本作におけるランキングに関して述べると、読者に投票を呼びかけていない……。つまり、本作で発表された順位は、両さんの捏造なのだ!?

さらには、本作は雑誌掲載時とコミックス収録時ではラストの展開が異なるのだが……これは、オチを変更して「ジャンプ」とコミックスを両方読ませよう=両方買わせようという、両さんの企みなのだ。

作品の内容を作中キャラが変えてしまうというメタ構造を、『こち亀』は連載最終話でも採用していたわけだ。

ちなみにその影響というか、とばっちりを食い、堂々の第1位になったキャラである星逃田(ほし・とうでん)は、コミックスではその登場コマごと消去されていた……。古株の『こち亀』読者でないと星のことをご存じないと思うので、「それ誰?」という方は、10月6日まで公開している「劇画刑事・星 逃田!の巻」(ジャンプ・コミックス第17巻収録)を急いでお読みいただきたい。

「週刊少年ジャンプ」2016年42号より。このくだりは本日お読みいただく本作にはありません!
「週刊少年ジャンプ」2016年42号より。このくだりは本日お読みいただく本作にはありません!

それでは次のページから、『こち亀』連載最終話をじっくりをお楽しみください!!