「両津ブレンドコーヒーの巻」(ジャンプ・コミックス第159巻収録)

今回は、署長の鶴の一声で新葛飾署に禁酒令が敷かれ、両さんが酒恋しさのあまり、とある飲み物を流行らせることになるお話をお届けする。

ことの発端は、両さんが親睦会で酒の飲めない新人に「先輩の酒が飲めないというのか!」と飲酒を強要したこと。この発言は現代においては、パワハラ、アルハラ認定間違いなしの禁句だ。「酒はコミュニケーションツールだ、潤滑油だ」という両さんの抗弁も、もちろん通じるわけがない。

そして酒の代わりに、コミュニケーションツールとして提案されたのがコーヒーだ。
だが両さんは酒欲しさのあまり、麗子のひと言をきっかけに、とある「ブレンドコーヒー」を提案する。それはアイリッシュ・ウイスキーを使ったホットカクテル「アイリッシュコーヒー」だった。さらに、コーヒー推進と銘打ち、署内でのコーヒー販売まではじめるのだが……。

さて、酒には、他の酒や飲料、果汁、ハーブ、香料、牛乳、卵、塩や砂糖、リキュール(混成酒)などを使った、カクテルという飲み方がある。

そして酒をコーヒーで割る文化も酒飲みの間では常識で、アイリッシュ・ウイスキー以外にもコニャックを入れたり、ウォッカを入れたり、ジンやブランデーを使ったり……とさまざまな飲み方がある。

日本では焼酎にコーヒー豆を漬けた「コーヒー焼酎」が知られている。煎ったコーヒー豆を蒸留酒に漬け込んだリキュールは、ほかにも多数存在する。かつて、バニラの風味をつけて甘くした「カルーア」が流行ったのを覚えている方も多いだろう。

ちなみに本作には「セレブコーヒーの巻」(ジャンプ・コミックス第159巻収録)という続編がある。

本作での悪事のお仕置きとしてジャマイカのコーヒー農園に飛ばされ。重労働にあえいでいた両さんだったが……。転んでもただでは起きない両さんは次第にコーヒーに関する知識を蓄え、超高級コーヒー市場に打って出る!

興味を持たれた方は、一読をオススメする。

「セレブコーヒーの巻」より。ジャマイカからブラジルへと渡ってコーヒービジネスを極め、コーヒー色に日焼けして凱旋!
「セレブコーヒーの巻」より。ジャマイカからブラジルへと渡ってコーヒービジネスを極め、コーヒー色に日焼けして凱旋!

それでは次のページから、コーヒー+ウイスキーの両津式ブレンドコーヒーをめぐる騒動をお楽しみください!!