「纏(まとい)と両さんの寿司バトルの巻」(ジャンプ・コミックス第134巻収録)

今回は、東京の一等地・麻布に支店を出すことになった超神田寿司の経営方針をめぐって、両さんと纏(まとい)が対決するお話をお届けする。

海外からの訪問者や富裕層に属する外国人の住居が多い立地ゆえ、彼らに受けやすいインパクトを重視すべきと主張する両さんに対して、纏は新しさを取り入れながらも味を最優先したいと述べる。そして女将の夏春都(ゲパルト)は、ふたりにそれぞれ新しい店を預けて勝負をさせることにする……。

2002年に描かれた本作だが、インバウンド需要を優先しその反動に揺れている現在の日本の様相をどこか予感していたかのようにも感じられる。一方的にどちらかを正しいと決めつけず両さんと纏それぞれに店を任せる夏春都の度量の広さと、それを許す超神田寿司の経営状況があっての展開ではあるが……。

本作をお読みいただく前に、本作以外の寿司をめぐる勝負を描いたお話を、少しご紹介しておこう。

まずは、両さんとにわか金持ちのボンボン・白鳥麗次が、自分が経営する寿司店の「高さ」を競い合う「世界一高い寿司屋!?の巻」(ジャンプ・コミックス第139巻収録)。

ただしここで争点となっている「高さ」とは支払いの金額ではなく、店がある標高を指す。超高層ビルのてっぺんに店を構え、その高さを競うのだ。「バカは高いところに登りたがる」を地で行くふたりだといえるだろう……。

続いて、偶然入った街の寿司店で、頑固な店主と両さんが意地の張り合い、嫌味の応酬をこれでもかとばかりに繰り広げる「江戸っ子すし講座の巻」(ジャンプ・コミックス第47巻収録)。オッサンふたりの丁々発止のやりとりは抱腹絶倒もののおかしさだ。
このお話は8月23日からお届けするので、どうぞお楽しみに!

「江戸っ子すし講座の巻」より
「江戸っ子すし講座の巻」より

それでは次のページから、新店舗の経営方針をめぐっての両さんVS纏の寿司勝負をお楽しみください!!