「同級生が余興で作るようなレベルの出来ではありませんでした」
告発文書をA市議が見たのは、市議会がこれを「公文書」と扱うことを決め、市議に配布したためだが、どうやらこの内容も怪しい。
地元記者は「最初の告発文書が結果的に正しかったということが(公文書と扱うことを決めた)理由にされています」と話すが、そんな理由で差出人不明の文書を信頼して真相解明に役立つのだろうか。
これに絡んで証言するのは、以前は田久保市長と近かったBさんだ。
最近の市長の言動を見て「不信任決議案が提出されるのは仕方ないことだと思います」と話し、市長と距離を置くようになったBさんは第二の告発文書の中身に疑問を呈する。
「怪文書(第二の告発文)は3枚で、卒業できない田久保さんをかわいそうに思い、同級生が余興で卒業証書を作り、卒業式の夜に居酒屋で渡したと書いてあります。また偽物とわかるよう、名前の場所を変えたとも。
『右の者に学位を与える』という形でなく本文の中に『田久保眞紀に学位を与える』と名前を書いたという説明がされていました。
しかし、そこに私は違和感を覚えました。というのも私は第一の怪文書が出回った時に田久保さんから“卒業証書”を見せてもらったのですが、田久保さんの名は本文中ではなく右端の下に書かれてあったんです」(Bさん)
さらにBさんはニセ証書のクオリティの高さについても証言した。
「私が見た卒業証書はケースに入れられ、同級生が余興で作れるようなレベルの出来には見えませんでした。あれが偽物だとすれば業者などに依頼したのだと思います。それくらいしっかりした卒業証書でした」(Bさん)
そんな中、田久保市長は今、第二の告発文の内容を否定するための材料を集めているという。
「余興でもらった覚えがないという田久保さんは大学の友人に『卒業証書なんて作った覚えある?』ってメールで聞いていると言っていました。
今回のことで友人らは田久保さんのことを心配して連絡を取り合い、情報交換をしているみたいですが、誰も卒業証書を作ったなんて言ってないそうです。そもそも田久保さんは『卒業式の日は飲んだ覚えがない』って言ってます」(Bさん)
田久保市長が見せて回ったいた“卒業証書”が偽物であることは疑いのないところ。それでも市長が第二の告発文書の内容が事実と違うことを証明しようとしているのは、同級生からもらったとなれば「自分は最近まで卒業証書は本物だと思っていた」との主張が崩れると考えているためだとみられる。