「BASE」が超小型カメラを禁止商品に指定した理由
盗撮に使われるのはスマートフォンだけではない。近年はカメラの小型化が進み、その多くはネットショップなどで気軽に購入することができる。そのため、盗撮の手口が巧妙化している現状がある。
ネットショップ作成サービスを運営する「BASE」では、「超小型カメラ、赤外線カメラ等のうち、犯罪に使用される恐れがあると当社が判断した商品」を「販売不可・登録禁止」の商品に指定したという。こうした方針が採られた背景について、運営元であるBASE株式会社の担当者は次のように説明する。
「『BASE』では、サービス開始の初期から登録禁止商品に超小型カメラ等を設定しております。サービスを運営するにあたり、既存の商取引サービスを提供する各社の方針を参照し、これらの商品を禁止商品として設定することに至りました」
特にコロナ禍以降、一部ショップに“ある変化”が見られたという。
「2020年のコロナ禍においてサービス需要が急増した中で、一部ショップの商品説明文において『盗撮』や『隠し撮り』といった犯罪行為を幇助・教唆するワードを検知する機会も増加しました。
そのように利用規約に違反する商品登録が確認された場合には、弊社では商品削除や出店停止措置を含む適切な対応を行なっておりますので、その際も必要な対応を取らせていただきました」
犯罪に使用される可能性のある小型カメラがネットなどで手軽に購入できる現状について認識しているとした上で、担当者は次のように付け加えた。
「『BASE』は誰でも簡単にネットショップを作成できるサービスとして、多様な商品を取り扱うショップオーナーさまを尊重しつつ、お客さまが安心・安全にお買い物ができる環境を最優先としております。
そのため、犯罪行為に悪用される恐れが高い商品については、引き続き厳正な対応をとってまいります」
増加し続ける盗撮犯罪を防止するために必要な規制とは何なのか。一刻も早い議論が必要だろう。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班