あくまでマッサージだと思っていたので了承しました

小西被告の主張を真っ向から否定するかのように証言台に立ったのがCさんだった。当時、Cさんは小学生の子どもが卓球教室に通っていたという。証言台の周囲はパーテーションで区切られCさんの姿は見えず、声だけ聞こえる状態だ。まずは検察側の証人尋問が始まった。

以下、一問一等形式で一部を編集し詳報する。

――被害にあった時は練習場に誰がいましたか?

Cさん「私と子どもと海偉先生がいました」

――被害にあった場所はどこですか? どのような状況でしたか? 証人はどのような服装をしていましたか?

Cさん「マットのしいてある荷物置き場です。子どもの卓球の準備をし、子どもは海偉先生にサーブの練習をしているように言われ卓球台の方に行っていました。海偉先生はマットのしいてある荷物置き場に戻ってくると電気を消しました。いつも電気は消えているので節約のため消したのだと思いました。(海偉被告は)ズボンをはいていたのは覚えていますが、上はどんな服を着ていたか覚えていません」

妻の小西杏さんが主宰の卓球教室(撮影/集英社オンライン)
妻の小西杏さんが主宰の卓球教室(撮影/集英社オンライン)

――それからどうなりましたか?

Cさん「海偉先生は私の横にきてうつぶせになりました。私にマッサージをするように言ってきました。アットホームな教室だったのでマッサージをさせるのはコミュニケーションの一環とか、子どもの体のケアの方法をプロならではの目線で教えるということもあるのだと思いました」

――どういったマッサージをしましたか?

Cさん「親指で腰のあたりを押すようなマッサージです。5分くらいするとお尻の方もマッサージするように言われました。その後、今度は私にマッサージをすると言われ私がうつぶせになりました。腰のあたりを親指で押すようなマッサージをした後、海偉先生に『お尻もしていいか?』と聞かれました。お尻を触られるのは嫌だなと思っていましたがあくまでマッサージだと思っていたので了承しました。先生という立場の人でしたし、わいせつな目的というのは考えにくいと思っていました。それでお尻のあたりを指で押すようにマッサージされました」

Aさんの母親が被告の妻に送ったメール
Aさんの母親が被告の妻に送ったメール

――その後はどうなりましたか?

Cさん「海偉先生からお尻を持ち上げるように言われました。さすがに恥ずかしいなと思いました。それで少しだけお尻を上げると『以前はもっと上がっていたじゃないか』と言われました。以前というのは子どもと私と2人でお尻を上げ下げするトレーニングを教えてもらったことがあってその時のことです。そう言われお尻だけを高くあげました。

その後、静かに息づかいが聞こえて何かが近づいてくる気配がしました。それから臀部の近くに何かがあたる感覚がしました、ピタっというような感覚だったと思います。もしかしたら陰茎とかなのかと思いましたが、はっきり何かはわかりませんでした…」