家の前に生きているカニが落ちていても…
一人暮らしの女性に気を付けてほしい日常生活の思わぬ落とし穴について、京師氏がピックアップして解説する。
●早く帰れるからと薄暗い公園を突っ切るなどすると街頭犯罪の被害に遭いやすくなる。遠回りでも広く明るい道を歩くようにする。
●アイスクリームを手で持って帰ると、家が近所だと知らせることになる。お弁当1個買うのも一緒で、その場合は中身が見えないエコバッグを使うこと。
●自宅前で鍵をゴソゴソカバンから探すのは注意力散漫になり危険。玄関前が一番危険で、不審者が潜んでいる場合もある。鍵は見なくても出せる場所に入れておくこと。
●同じ時間、同じ道を通り、規則正しい生活をすると、待ち伏せされる危険がある。本屋に行く、美容院に行く、真っすぐ帰るなど、日々予定を変えて規則的にしないよう心がける。
●女性が好むカーテンや、かわいい傘を玄関前におくのは、女性の住まいとアピールすることになり危険。傘は使用直後でも家の中に入れておくこと。洗濯では男性物の靴下なども干す、ドアロックした状態でドアを開けて見える10cm幅に男物の靴を置くことなども効果的。
●カフェなどで鍵をテーブルに置いたままトイレにいくのも危険。キーの刻印を写真に撮られて、合鍵を作られて侵入された事案あり。純正の鍵は刻印から複製ができるので、鍵は複製キーを使用するようにすること。
こうした中には、現代ならではの巧妙な犯罪の手口もあるという。
「突飛な例ですが、家の前に生きているカニが落ちていても、それをおもしろがってSNSに投稿してはいけません。犯罪者がマーキングしている可能性があります。SNSにアップした写真から個人が特定される可能性があるので、落とし物をひろってもSNSにアップしないことが大切です」
現代には、SNSやインターネット上に公開されている情報を利用して、個人の住所などを調べることを商売にしている“特定屋”なる人まで存在する。“特定屋”は罪悪感なく、暇つぶし感覚でストーカーをサポートしているというから厄介だ。
普通に暮らすだけでもこれだけの注意をしなければいけないとはなんとも悲しいが、初めて一人暮らしをする人は特に気を付けてほしい。
取材・文/集英社オンライン編集部