『こち亀』ワールドから亀有の町へと

「こち亀記念館」は、JR亀有駅から徒歩で3分ほどの場所にある5階建て、のべ床面積約540㎡の建物になる。

正面から見ると、1階は漫画で見慣れた派出所を模した作りで、2階から5階の大きなガラス面は漫画のコマ割りのようになっている。道行く人々、そして来館した『こち亀』ファンたちを、作品世界へと誘う作りになっていることがわかる。

派出所の扉をくぐると、葛飾区産業観光部観光課の松谷俊泰さんが迎えてくれた。さっそく松谷さんに、こち亀記念館のコンセプトや目的、展示内容などを聞いてみると……。

「こち亀記念館」全景
「こち亀記念館」全景
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「『こち亀記念館』は、『こち亀』作者の秋本治先生が描かれてきた作品の世界を、ストーリーを追うように表現しながら、それを現実の亀有の町へとつなげていく施設として誕生しました。外観はもちろん、展示の構成も『こち亀』と亀有の町を楽しんでもらえるものにしています。

館内のコンセプトとしては、両さんが勝手に派出所の上に記念館を作ってしまい、それを知った大原部長が大激怒。来館者は部長から逃げる両さんを追うようにして、館内を巡ってもらう、といったものになります。

そして当館を堪能していただいたあとに、現実の亀有の町へと繰り出ししたくなるような体験を提供したいと考えています。そのために、亀有公園にモニュメントを設けたり、地域のお店に『こち亀』関連の商品開発をしてもらったりといった展開を行っていきます」(松谷さん)

来館者に『こち亀』の世界に入り込み堪能してもらうと同時に、地域の活性化を計っていくねらいがあるということらしい。