親から「子どもが触れるような状態にしておくのが悪い」と言われ…
――開館当初はどんな客層を想定していたのでしょうか。
飛騨高山の時と同じで、20代後半から40代のファミリー層がターゲットでした。家族で来てもらって、1970年代~80年代のおもちゃでお父さんお母さんと一緒に遊んで楽しんでほしいと。
テレビゲームで遊ぶ今の子どもたちにとって、初めて見るアナログなおもちゃは新鮮に映るようで、夢中になって遊んでいました。
ほかにも、ソフビやブリキのおもちゃなどは全国にコレクターがいるので、夏休みなんかはそういった愛好家の方たちが全国から訪れてくれてました。
――ただ、一部マナーの悪いお客さんがいたと……。
私が閉館を決めたきっかけとなったのは、親子連れのお客さんで、おもちゃの扱いがひどい方がいて。私も注意しながら見ていたのですが、途中でお子さんがかんしゃくを起こし、おもちゃを手で全部落としてしまったんです。
私が注意をしたら、親御さんに「子どもが触れるような状態にしておくのが悪い」と言われ、最後には退館されてしまった。子どもたちに楽しんでもらおうとやっているのに、と心が折れてしまいました。
他のお客さんに壊されたものだと、展示品の中には実際にシートに座り、ハンドルを握って運転するようなおもちゃがあるのですが、レバーを壊してしまったり、シートをはがしてしまったり。そういうこともありました。