「娘のためにクレーンゲームで数千円かけて持って帰ったら…」

「以前に小学3年生の娘にせがまれて都内のコンビニを何件も探し回ったのでシャインマスカットボンボンについては記憶に残っていました。

その時は結局見つかりませんでしたがある時、同僚と立ち寄ったゲームセンターのクレーンゲーム機をなんとなく見ていると商品として並んでいて、『シャインマスカットボンボンあるじゃん!』って驚きました。

娘の喜ぶ顔が見たくて数千円かけてとって家に持って帰って、娘に『言ってたやつあったぞ』と手渡しました。すると、『これは違う』と……。

たしかによく見ると小さな字で『チョコがかかった』と書かれていて、別物のようでした。最終的にはこれはこれでおいしいと喜んでくれましたが、少し不憫になりました」

フリマサイトで販売される、先ほどとは別の類似品『チョコがかかったシャインマスカットボンボン』
フリマサイトで販売される、先ほどとは別の類似品『チョコがかかったシャインマスカットボンボン』

入手困難の商品となると出てくるのは類似品だけではない。ここぞとばかりに沸き出てくるのが転売ヤーだ。

一時期はフリマアプリからも姿を消していたシャインマスカットボンボンだが、西日本限定販売が始まるとまたしても高額転売商品として姿を現した。

もとは定価268円(税込)だが2袋セット13500円、5袋セット30000円、7袋セット45000円など、相も変わらずの高額で販売されているが、驚くことにそれらは売れている。

過去にも集英社オンラインでシャインマスカットボンボン転売騒動 を報じているが、その際、プロの転売ヤーは「俺たち本業(プロ)はまず食品には手を出さないことが多いですね。食品は賞味期限があるので在庫として抱えるリスクが高い」と語っていた。

そしてあまりオススメはしないがと前置きした上で「賞味期限が近くなれば必ず値段が落ちる。高額でも欲しければこのタイミングが一番安く買える」と続けた。

フリマサイトで販売される類似品。品名は『シャインマスカットボンボン』となっているが、パッケージには小さく「チョコがかかった」の文字が……
フリマサイトで販売される類似品。品名は『シャインマスカットボンボン』となっているが、パッケージには小さく「チョコがかかった」の文字が……
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こうした売切れ続出の状態について販売元である東京・渋谷区に本社があるお菓子メーカーの担当者に尋ねてみた。

「以前の時もですが反響を頂き、大変嬉しいのですが、今後の予定などは販売先のことになるので私たちのほうからは何もお答えすることができません」

さらに、販売先であるファミリーマートの広報担当者はこう語った。

「他のエリアやシャインマスカットボンボンの他シリーズの販売を含めて現状は未定となっております。西日本エリアにおいても11月26日に入荷してからそれ以降の入荷の予定はありません。

前回、関東エリアで販売させていただいた時には我々も想定していないくらい売れたので非常に驚いていたのですが、再販をご希望される声が多かったので今回は西日本エリアで再販させていただきました。

再販時は多くのお客様にご購入していただきたいというのがありましたので、おひとり様おひとつずつというルールでやらせていただきました」

広報担当者に、今後の再販の予定など発売日が決まれば、シャインマスカットボンボンの動向を追えるのか尋ねてみる。

「これまで公式サイトなどを含めてですが、シャインマスカットボンボンの発売について特段告知などはしておりません。なので、お近くのお店で見ていただいたお客様にお買い求めていただいている形になります」

まだまだ幻のお菓子と呼ばれるシャインマスカットボンボン、実際に手に取れる日は遠そうだ。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班