野村被告については「必要のない人間だった」
貴聡被告は落ち着いた様子でそう語ると、さらに共犯の野村被告について次のように続けた。
「野村祐貴に関しては、私が指示を出した認識になっていると思いますが、実際私は指示とか一切出したことないです。どちらかと言うと、私が今やってることに『付き添わせてほしい。それで金が欲しい』と言われての共謀なので、そこは勘違いしてほしくない。だから、主従関係は野村祐貴との間にはないということです」
その後、自身の行なった詐欺については認めつつも、起訴状のひとつにある東京都内の家電量販店で商品を騙し取った時のことについても訂正を始めた。
「〇〇店の件あるじゃないですか? あれに智華は別に関係はしてないっすよ。そもそも〇〇店の件は私ひとりなんで。今ある中ではその一件に関しては自分1人でやってます」
そう証言する貴聡被告に対し、裁判官は再度、共犯の野村被告との関係性について確認を行なった。
「私としては(野村被告は)必要ない人間だったんで。『お金に困ってるから』と向こうから来られたんで、私も仕方なく。実際に必要か必要ないかの2択で言えば、必要のない人間です。だから私があれをしろこれをしろということはないんです。結果として一緒にやったことは認めます」
妻に暴力を振るったことや、後輩を必要のない人間だと堂々とした様子で語った貴聡被告。
次回公判は3月の予定だが、今後は貴聡被告と共犯者との関わりが焦点になってくる。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班