「両さん浅草に帰るの巻」(ジャンプ・コミックス162巻収録)
今回は、両さんが実家のピンチに乗り出し、家業に精を出すお話をお届けする。
両さんの実家は、浅草・千束(せんぞく)にある、つくだ煮屋「よろず屋」。江戸時代末期には営業していたことが作中で明らかになっている老舗だ。
12月24日からお届けしている「わが町・上野の巻」(ジャンプ・コミックス63巻)で両さんが語っているが、かつては支店を出す計画もあったというから、まずまずの経営状態なのだろう。
同作中で語られている、支店出店のための資金を競馬に注ぎ込んだ爺さんというのは、おそらく両津勘兵衛だと思われる。勘兵衛はよろず屋の経営を妹の夏春都(ゲパルト。のちの超神田寿司女将)にまかせっきりにして、日々遊びほうけていたらしい……。
どうも両津家の男は代々、道楽者揃いのようだ。よく百年以上も店が続いていたものだ。
ちなみに、千束は台東区の北東部に位置し、浅草の中心地というわけではなく、奥浅草とも呼ばれる地域だ。また、日本最大規模の色町だった吉原遊郭ゆかりの地でもある。
両津家の男たちには、お似合いの場所なのかもしれない……?
それでは次のページから、故郷でマジメに働く両さんの貴重な姿をお楽しみください!!