年間の生活費は1億円。なのに給付金が…
「資産48億円ニートのわいにまた給付金が振り込まれるのか‥。本当にこれでいいの?」
資産家であり自称ニートのマサニーさん(40代・男性)のXの投稿内容である。
マサニーさんはもともとは手取り約25万円のサラリーマンだったが、毎月、節約しながら貯蓄や積立投資にお金を回し13年間で5000万円の資産を作った。この資産を友人の会社などのスタートアップ企業に投資したところ大成功。5年ほど前に仕事を辞め、今は資産運用のみで生活している。
マサニーさん(以下同)「2022年に投資したスタートアップの会社の利益が20億円になり、2023年の所得税は3億円、住民税が9273万円、合わせて4億円ほど納税しました。ところが2023年は投資の分配金や譲渡益がなかったため、今年は『住民税非課税世帯』になりました」
住民税非課税世帯とは、「収入が一定額以下」などの理由により、住民税が課税されない世帯のことである。
「非課税世帯になったため、なんと国からは10万円、東京都からはAmazonなどの電子ポイント1万円分の給付があったのです。僕のような資産がある人にも給付があるのはおかしいと思い、問題提起を兼ねてXで発信したところ大きな反響につながりました」
マサニーさんは過去に2年ほど非課税世帯になったことがあるというが、給付金の支給対象になったのは今年が初めて。通知書を見て「何かの間違いじゃないか」と思ったという。
「Xで『資産48億円ニート』であることを発信しているのに、国や東京都からは『生活が苦しい世帯』だと思われているんだなと。そのギャップをすごく感じました」
マサニーさんの目標は「死ぬまでに資産を使い切ること」。そのため年間の生活費を1億円に設定し、1食に20万円使うこともあるし、趣味である海外旅行には年間2500万円ほど使ったという。
投資した資産の日々の値動きで、マイナスに大きく傾いたときには、「お金がないから」と卵かけご飯の画像を投稿するも、実はウニやトリュフなどがトッピングされた豪華なものだったり……
「正直なところ『10万円もらっても仕方ない』というのが本音です。辞退することもできるのですが、辞退したところで何も変わりませんよね。僕のような人が受け取って『おかしい』と発信することで、世の中にインパクトを与えられるんじゃないかと思いました。実際、かなりバズり、今回の取材もそうですし、ニュースにも取り上げられました」
他人から見たら贅沢でしかない暮らしぶりを発信する一方で、児童養護施設やひとり親家庭の支援団体、子ども食堂へ寄付するなど、子どもへの支援も積極的に行なっている。
「給付された10万円はふだんの寄付に上乗せする形で寄付に使いました。働いているのに生活が厳しい世帯はとても多いのに、非課税世帯の基準に満たないからと給付金が受け取れないなんておかしくないですか? 目の前の食事だけでも大変という状況で子育てされている人も多い。これは本当に生活が苦しい世帯に渡るべきお金です」