カツオとブラジャーの奇跡の出会い
特に「カツオがブラジャー」は、日焼けをするためにベランダで寝ていたカツオに洗濯物のブラジャーが降ってくるという、放送初期の昭和のサザエさんらしい奇天烈なお話だ。
この回について秋葉さんは、「自分にとっても、Xで“記念すべき第一回つぶやき”をした思い入れのあるエピソードなのですが、最近は特番でも取り上げられ メジャーになってきてちょっと残念。私としてはこれからも、マニアックな神回を発信していきたいです」と語る。
55年前に放送がスタートし、年上のお兄ちゃんだったカツオが年下の弟になり、やがてサザエと同い年になり、ついには波平の年齢すらも超えてしまったという人も多くいるだろう。
長年、日本人と人生をともに伴走してきたアニメ『サザエさん』。時代の変化にともなって演出は変われど、家族を愛する気持ちは変わらない、その温かさを実直に描き続けていることが国民的アニメたるゆえんなのかもしれない。
取材・文/集英社オンライン編集部