追いつめられて始めた“歌ってみた動画”が大バズリ
35歳という人生の節目を迎えた、ほしのディスコ。
「今まで生きてきた中でいちばん“つまずいた!”と思った出来事は?」と尋ねると、2017年に出場した『キングオブコント』を挙げてくれた。
「その年は1月からけっこういい感じできていて、夏には『お笑いハーベスト大賞』っていう大会で優勝して、『キングオブコント』の決勝にも出られて、すごくいい波に乗ってたんです。
まわりからの“これでブレイクするんじゃないか”っていう期待度も高まってた中で9位という自虐するにも微妙な結果を出して、歯車が狂ったというか、その後の出方がわからなくなっちゃったというか……。
相方(あいなぷぅ)との仲もそれをきっかけにより悪くなっていって、コンビで番組に呼ばれてもうまくいかない、みたいな時期が続いて。2020年くらいまでは、ずっともがいてましたね」
折しも新型コロナウイルスのパンデミックが起こり、それまであった仕事すら失う事態に。
「なんでもいいから起爆剤になるものが欲しい」という一心で、ピンネタを作って『R-1グランプリ』を目指したり、小説を書いたりする日々が始まる。
すると、その一環で開設したYouTubeチャンネルのTHE FIRST TAKE風に歌ってみた動画が大バズリ。透き通ったハイトーンボイスに一気に注目が集まった。
「このまま消えるのかなって思った時にたった1本の歌の動画に反響があって、しかも幅広い世代の方に知ってもらえて。うれしかったですね。
2010年にデビューして10年間お笑いだけでやってきた時間を無駄だったとは思わなかったですけど、最初から歌やっとけばよかったなぁっていう気持ちにはなりました(笑)」