「不同意わいせつ罪で起訴したと裁判所から通知書が届きました」
ところが3回目は明らかに違った。小西容疑者はマッサージの最中、突然下着の中に手を突っ込んで直にお尻を触り、あろうことか耳をなめ始めたというのだ。
「小西は自分の唇に指を立てシーッというジェスチャーをしたそうです。避けようにもグッと頭を押さえられ30秒ほどなめられ、それが終わると『よく我慢したねー』とティッシュを渡されたそうです。
娘はわけがわからずそれで耳を拭いてゴミ箱に捨てると、小西が近づいてキスを迫ってきたので娘は思い切り首を横にふって拒否したそうです。『恥ずかしいの?』などと言っていた小西は突然ハッと我に返ったように『じゃあ、気分変えてレッスン始めよう』とレッスンを始めたそうです」
被害者はラケットを持つ手が震えて力が入らなかったが、騒いで小西被告が逆上することを恐れ、冷静を装ってなんとか我慢して最後までレッスンをこなした。
「次のレッスンの受講者が来た時、娘は本当にホッとしたと言っていました。この日、家に帰ってきた娘は洗面所からなかなか戻って来ないので様子を見に行くと、耳をガシガシ洗いながら泣き出してしまったんです。
娘は混乱していましたが、私が警察に任せることを勧めると『そうする』と言いました。私は杏コーチにも経緯を説明するメールをしましたが、彼女からは夫を信じていると思われるメールが返ってきました。私は娘がわいせつ行為を受けた翌日、警察署に電話をしてその次の日に刑事課に被害届を出しました」
県警の調べに小西被告は全面否定を繰り返した。犯行現場となった卓球教室には防犯カメラはなく、証拠に乏しかったがようやく今年4月、書類送検した旨の報告を県警から受けた。
「娘の被害届によって小西は警察から聴取も受けたし、家宅捜索なども入っていましたが、本人はやっていないとシラを切り、それで隠し通せたと思っていたのかもしれません。私たちの事件でも逮捕されずに済んだから、小西は8月にも保護者の母親に対してわいせつ事件を起こしたのでしょう。
しかし、両方とも証拠に乏しい事件で今回は起訴までこぎつけたのは、私たちや今回の被害者が勇気をもって被害届を出したからだと思います。さいたま地検が9月9日小西を不同意わいせつ罪で起訴したと、裁判所から通知書が届きました」