約900万円、日本唯一の“輸入軽自動車”
国土交通省の「令和6年5月末の自動車保有車両数」の発表によると、全体の車両数のうち41.12%が軽自動車での登録台数だったという。
軽自動車は普通車と比較して車両価格や維持費が安く、高コストパフォーマンスのため需要が年々増加しているのだ。
日本で販売されている一般的な軽自動車は、200万円前後の価格帯のものが多いなか、ケータハムカーズ ・ジャパンが約900万円という“高級”軽自動車を限定販売した。
それが6月21日〜30日の1週間限定で販売された「SUPER SEVEN 600 CLASSIC EDITION」だ。
「SUPER SEVEN」は、もともとイギリスの車両メーカーのロータス社が開発した車だ。1973年にロータス社の「SUPER SEVEN」製造中止発表を受け、ケータハム社が当時ロータス社のディーラーだったことから製造権と生産設備一式を譲り受けた。
「昨年、2023年はケータハム設立50周年となる節目の時期でした。日本のお客様向けに何か特別な限定モデルを発売したいと考え、既に海外で発売されていたSUPER SEVEN 600/2000をベースに、日本限定の『SUPER SEVEN 600 CLASSIC EDITION』を製作しました」(大谷氏、以下同)
欧州だけでなく日本でも人気を博しているこの車。レトロな外見と唯一無比な性能で注目を集め、1週間という超限定的な販売にも関わらず、販売直後から多くの問い合わせがあったという。
「短期間の限定発売でしたので想定数はおよそ10台でしたが、ただいま19台のご注文を頂いております。ケータハムの日本での年間販売台数は100台くらいですから、そのうち19台というは非常に高い数字なんです。
注文には、お客様注文以外にディーラー在庫注文というのもありまして、ディーラーが売れないと思えば在庫注文も少なく、売れると思えば多く注文が入るため、最初に〇〇台と設定して発売してしまうと、在庫を抱えるリスクがあるんです。
そのため短期間限定の販売方法をとったのですが、今回は想定のほぼ2倍の注文数をいただき、大変驚きました」
ケータハムカーズ全世界での販売台数は年間およそ750台と、そもそもの生産数が少ない。そんななかでの日本限定発売の限定モデルの製品が19台というのは、大きな割合を占めることになるだろう。
発注を受けてから一つ一つ丹念にハンドビルドでの生産となるため、今回注文を受けた製品は、来年3月〜4月頃の納品になるのだそうだ。