富士そばの高級丼、食します

店内に入る。店員さんに食券を渡すと、英語でなんやかんや聞かれる。どうやら、「DX柔らかポークの薬味たっぷり玉子丼」のほうは、10分ぐらい時間がかかるとのこと。

それをなぜか英語で説明される。「あ、わかりました」と日本語で返すと、店員さんは少し気まずそうな雰囲気で調理場に戻っていった。

どうやら、私を外国人旅行客と間違えたようだ。それぐらい外国からのお客さんも多いのだろうな、きっと。

実際、店内にいるお客はほとんどが外国人で、それぞれが、食事を楽しんでいるようだった。
さて、待つこと数分。向こうから、とてもいい香りのなにかが迫ってくる。その芳香が、私の鼻腔を通り抜ける。まるで、トリュフの花畑だ。

丼がテーブルにやってきた
丼がテーブルにやってきた

「DX薫るトリュフソースの角煮スライス丼セット」だ。とにかくトリュフが「薫る」のだ。メニュー名に偽りなし。

そしてなによりも目を引くのが、この金のどんぶり。まさに「DX」である。

箸で肉をつまみ、口元へ。またいちだんとトリュフの香りに包まれる。

いざ肉をほおばってみる。トリュフの香りと混じりながら、お肉がほろほろと口の中でとろける。ネギと卵も一緒にかきこむ。ネギのスパイシーさと卵のやわらかさが、口の中で絶妙に調和する。箸が止まらない。

ガツガツ食べていると、ようやくやってきたのが、「DX柔らかポークの薬味たっぷり玉子丼」。本日の真打登場であります。

見た目のインパクトに圧倒される
見た目のインパクトに圧倒される

こちらも堂々たる金色の丼に入っている。そして驚くのは、その見た目。肉の分厚さだ。

いや、これ、チェーン店の肉の厚さじゃない。10分もの時間がかかったのは、この分厚い肉を、じっくり煮込んでいたからか。というか、そもそも仕込みの段階で相当手が込んでいるものと思われる。

あらためて、肉を口内へ。柔らかい! 柔らかすぎる! なんてことなのだ。分厚い肉の層が、私の口内を占領し、私は肉の幸せに包まれる。

さらに感じるのは、そのボリューミーさ。食べ進めていくと、かなりの満腹感に包まれてくる。