自宅のドアにかけられていたシャインマスカット
和久井容疑者はキャバクラ「C」に通えなくなると、今度はA子さんが西新宿の自宅タワーマンションで日常的に行なっていたInstagramのライブ配信を見て、外の背景から住所を特定。
A子さんは自宅から外に出かける際もライブ配信を続けることがあったため、部屋番号まで特定されてしまい、和久井容疑者はタワーマンションの敷地内まで押しかけるようになったという。
「そのうちA子の自宅の前で待ち伏せしたりするようになったので、新宿警察署からも何度も和久井に警告してもらったのですが、本人はまったく聞く耳持たずって感じだったそうで。
そんなある日、自宅のドアの前に保冷バッグのようなモノが置かれていて、中を開けてみると和久井から送られてきたシャインマスカットが入っていたとかで、もちろん2人ともドン引きしてました。『配達員のふりをしたか、ほかの住民に紛れ込んでマンションの中まで入ってきたんだと思う』と話していました。
それと、和久井はA子の郵便物もチェックしてたのか、彼女の本名まで知られてしまって『A子(本名)って言うんだね。可愛い名前だね』なんてLINEが送られてきたこともあったそうです。
また別の日には、和久井から突然電話がかかってきて、無下にもできないのでA子が出たら『おい、これまでの店の会計を返して一発ヤラせろよ!』とも言ってきたそうです。本人が一方的にバイクと車を売っただけなのに、『金返されても俺の車とバイクは戻ってこねえんだよ!』『1回くらいいいだろ』って……。完全にA子も参っている感じでした」
こうして和久井容疑者から「監視される」生活は続き、2人はホテル暮らしを余儀なくされたこともあったという。
さらに、そうしたストーカー行為により精神的にもすり減り、これ以上営業を続けるのは難しいという2人の判断で、泣く泣く「C」のキャストは解雇してA子さんの「太客」が来店予約をしてきたときだけ、不定期で店を開けることになったという。和久井容疑者がストーカー規制法違反で逮捕されたのは、それから間もなくしてからだった。
「和久井が逮捕されてからは、接近禁止命令も出されたので以前のようにストーカーされることもなくなったそうですが、やはりA子はかなり精神的に追い込まれていたみたいで『夜寝ていても物音がするだけで起きてしまう』とか『18歳のころから夜の世界で働いてきたけど、もう十分やったし、もういいかも……』と口にするようになって、2022年の終わりごろにはキャバクラ『C』は閉めたと聞きました。
ただ、1年間の接近禁止命令が終わるころには、すっかり和久井の記憶も薄まってきたそうで、ちょうどそんなときに新宿警察署から『もう少しで接近禁止命令が解除されますけど、どうしますか?』と連絡がきたそうなんです。
それでA子は『手続きにはいろいろと時間がかかるし……』といって更新はしなかった。その後、今年に入ってからA子は些細なことでBと大ゲンカしてしまい、それがきっかけで離婚してしまった。
でも、A子と会ったときは『どうせまた(Bとは)一緒になる気がする』とも言っていたし、夫婦喧嘩のひとつなんだと思っていました。そうした経緯もあり、3月ごろから2人は別々の場所で暮らしていたわけなんですけど、そしたら今回の事件が起きてしまったという感じで……」