巧みな話術と施術で500万円相当を貢がせ

神奈川県在住のOL・ユキさん(39)は「同い年のセラピストBに洗脳されて、1年間で500万円ほど注ぎ込んでしまいました」と言う。

「Bは緊縛を取り入れた催眠と言葉責めを売りにしていました。私もBの施術にすっかりハマり、月1回のペースで予約を入れていました。しかし、しばらくすると『俺と会わないと感度が悪くなる』とか『老化が進む』などと脅されて、言われるがまま予約するペースを週1回に増やしました」

セラピストに500万円以上を搾り取られたユキさん
セラピストに500万円以上を搾り取られたユキさん

その後もBの要求はどんどんとエスカレート。3時間3万円という基本料金に加え、「絶頂した罰として+1万円」「首絞めプレイで失神した罰として+1万円」という謎オプションがつきはじめ、ときには夜中突然電話をかけてきて「1時間の通話代として5万円」などと言われることもあった。

母親の急死もあり精神的に不安定になっていたユキさんは、Bを心のより所にしていたこともあり、これらの料金をすべて支払ってしまった上に「YouTubeチャンネルをつくりたいからパソコンを買ってほしい」と頼まれれば、70万円相当のフルオプションのMacBook Proを買い与えることさえあったという。

「今思い返せば、なぜ払ってしまったんだと思いますが、当時はときに優しい言葉をかけてくるBの巧みな話術にすっかり騙されていたんです」(ユキさん)

ときには高圧的なメッセージを送ることも女性客の心を掴むひとつのテクニックなのか
ときには高圧的なメッセージを送ることも女性客の心を掴むひとつのテクニックなのか

ユキさんはOLの収入以外に、不動産収入として毎月60万円ほど副収入があった。このことをBに話してしまったためにターゲットにされたようだ。

その後、ユキさんが実家の都合で遠方へ引っ越すことを告げると、金ヅルを失うことを恐れたのか、Bは「お前の生年月日で占った。そこへ引っ越すと俺たちの関係はダメになる」と言いだす始末で、引っ越しを許さない。だが、そもそもBに教えていた生年月日はデタラメなものだった。

「それですっかり冷めました。一方的に関係を切ったら仕返しが怖いので、手切れ金として10万円をBの口座に振り込み、その後は、LINEもSNSもすべてブロック。着拒もして連絡は一切取っていません」(ユキさん)