選手会脱退と異例の契約更改

佐々木といえば昨オフ、日本プロ野球選手会から退会していたことが明らかになった。その理由は彼の口からは説明されておらず、今季の契約更改も、異例のキャンプ直前ともいえる1月26日だった。

「佐々木はロッテ入りした1年目から弁護士同伴で球団と交渉するなど、早くからメジャー志向を球団に伝えています。佐々木も大谷翔平同様、メジャーにある〝25歳ルール〟を待たずに行きたいと願っています」

25歳ルールとは、2016年にMLBと選手会が結んだ労使協定のひとつだ。25歳未満、もしくはプロ6年未満の海外選手がメジャー球団と契約する場合は、契約金と年俸を含む条件が5000万ドル(約7億8000万円)に制限されるというもの。

必然的に旧所属球団に入る譲渡金も大幅に減ってしまうため、NPB球団としても簡単に「メジャー移籍OK」を出すわけにはいかない。

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「そこで佐々木の取り巻きが、いろいろと”アドバイス”をしているという噂が流れていて、それが選手会退会や、契約更改の越年といった形で表れているといわれています。

そもそも選手会は互助会的な色合いも強く、実績が少ない選手らの救済や、経営者側(球団)への交渉などが主となっているため、メジャー行きを希望する佐々木からしたら入っていても特にメリットはないと判断したのでしょう。

また、今オフはロッテとの契約が越年して話題となりましたが、佐々木サイドはたとえ2月、3月になったとしてもメジャー行きを掴みたかったようだといわれています」(前出・関係者)

スポーツ紙デスクが言う。

「佐々木ほどの選手ですから、当然ロッテとしても簡単に手放してもいいとは思っていません。ただ、その一方で球団が少しずつ“扱いにくい選手”だと考え始めているのも事実です。

メジャー移籍に関しては球団や吉井理人監督も『ファンが納得してくれる成績を残すことが大前提』とクギを刺していますが、佐々木サイドの本心は今オフともいわれる。今季の佐々木のピッチングはもちろん、両者がどこを落としどころとするのかにも注目です」

まだ始まったばかりのペナントレース、ファンも目の前の試合に集中したいところだが……。


文/集英社オンライン編集部ニュース班