「世界進出するまで死ねません!」90歳の“逆さ歌シンガー”が悲願の初ライブへ_a
はつらつとした口調でインタビューに応じる中田芳子さん

「逆さ歌」誕生のきっかけはテレビ番組のオーディション

千葉県習志野市の自宅でピアノ講師として40年以上活躍している90歳の中田芳子さんは、「逆さ歌」のYouTuberとしても活動中だ。逆さ歌とは、一見、呪文のような歌詞を電子ピアノの弾き語りとともに録音し、逆再生するとなじみの曲が聴こえてくるというもの。

中田さんが逆さ歌を始めたきっかけは約40年前のこと。長男の友人に誘われて、当時フジテレビ系列で放送されていた朝の情報番組のオーディションを受けた。

「番組で、女性アンパイヤやキックボクシングをする女性など、“変わったことをする女性”を取り上げるコンテストがあったんです。一等賞のハワイ旅行に惹かれて、子どもの頃から得意だった回文で参加しました」(中田さん)

中田さんのYouTubeチャンネルより『#56 鬼滅の刃主題歌「紅蓮華」を逆さまから歌ってみた』
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しかし、回文は「テレビ映えがしない」という理由から落選した。

「審査員から『音楽の先生なら、回文とミックスして逆さにでも歌ったら』と言われたんです。負けず嫌いの私は、そこで火がつきました」

譜面を逆から書き起こし、歌詞もローマ字で文字起こしをしたものを逆から歌うという逆さ歌を編み出した中田さんは、見事テレビ出演を果たし、念願のハワイ旅行も獲得。その後、テレビや新聞などのメディアにも多数出演した。2011年には『中居正広の金曜日のスマたちへ』(現『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』、TBSテレビ系列)で『世界に一つだけの花』を逆さに歌った。

さらに、7年前の83歳からはYouTubeにも挑戦。知人に動画編集を手伝ってもらいながら、Official髭男dism『Cry Baby』、YOASOBI『群青』、優里『ドライフラワー』など、最新のヒット曲含め62曲をアップしている。

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『中居正広の金曜日のスマたちへ』に出演した際のフリップ
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スマートフォンを使いこなし、逆さ歌を録音