「お姉さん足元気を付けてください、僕セキュリティです」とナンパ
曾我容疑者は静岡県伊豆の国市出身で、中学時代は柔道選手として90キロ超級の試合に出場した経験のある猛者だった。中学卒業後は有名ラーメンチェーン店で修行し、岐阜県内のラーメン店に店長として勤務。190センチ近い長身で、数年前までは体重も130キロほどある巨漢だったが、胃の手術を行うなど急激なダイエットをして「ホスト風」にイメージチェンジしていた。ラーメン店のオーナー男性が語る。
「私たちは大手の家系ラーメンチェーン店で働いていて、そこの社員旅行でハルキ(曾我容疑者)と出会いました。当時彼は18歳くらいで、静岡の中学を卒業して植木職人をしてたみたいなんだけど、ラーメンの修行するために東京に出てきて、最初は石神井あたりで働いてたと思います。すぐに意気投合して仲良くなり、よく渋谷のクラブに行きましたね。彼は当時からすごく女好きで、ストリートでナンパもしてたし、岐阜にきてからもマッチングアプリでたくさんの女性と会ったり、風俗にもよく行ってました。いわゆる面白キャラで、ナンパするときも女性を笑わせてました。『お姉さん足元に気を付けてください、僕セキュリティです』と言ってから『トトロの間違いだろ』と自分で突っ込んだり…」
このオーナー男性は2018年に起業して岐阜県内でラーメン店を開業、ここに曾我容疑者を店長として引き抜いた。
「ハルキに来てもらったのは2019年ですね。当時彼は大阪府内の家系ラーメン店で働いていたところを『そこより高い給料払うから』と店長になってもらいました。大阪からカバンひとつで来たもんだから私の家に住まわせて、月に大体35万円くらい払ってました。店長としてはかなり真面目に働いてましたよ。おもしろくて優しいからスタッフからの評判もよかったです。その年末ぐらいに券売機と両替機を盗まれる事件があったんですけど、そのときのマスコミ対応も引き受けてくれてましたね」
しかし、転機が訪れ、曾我容疑者は1年半前にオーナーの元を離れることになった。
「うちのラーメン店はSNSを活用して宣伝していたので、その流れでハルキもライブ配信アプリを始めて結構のめり込むようになったんですよ。そのうちそのライブ配信の収入がウチの給料を超え始めたようで、月に40〜60万円は稼いでいたようです。結局はライブ配信に集中したいということと、いずれ地元の静岡でラーメン店を開きたいという理由でウチを退職したんです」