事件後、金属探知機のようなものを導入する店も
現場近くで店を構えるソープランド店のオーナーが語る。
「事件直後、店に内装屋が入っていくのを見かけました。でも事件から四十九日も待たずに6月6日から営業再開していましたね。事件があった部屋がどうなったかはわからないです。でもあの事件以降、各店がセキュリティ対策をするようになり、うちでは室内に防犯ブザーを設置しました。
うち以外にも、お客様の待機室にロッカーを作り、そこに手持ちの荷物をすべて入れて、接客を受ける個室には手ぶらで入るようにした店や、金属探知機のようなものを体に当てる店もあるようです」
吉原の街で風俗案内所的な役割を持つ「喫茶店」で働く元ソープランド従業員だった女性店員のBさん(47歳)にも話を聞いた。
「事件が起きた『Y』は、2003年にも女性従業員C子が客にネクタイで首を絞められ殺された事件がありました。C子はかつての“同僚”で知人でした。事件直後、店内の待合所に祭壇が建てられ、お焼香に行ったのを覚えてます。C子が殺された部屋はその後、女の子の待機部屋にリフォームされていました。今回の事件が起きた部屋はどうなるんでしょうね。女の子の気持ちを考えたら、絶対にその部屋では接客したくないでしょうから…」
でも、とBさんは振り返る。
「C子が殺害されたときは『Y』は四十九日過ぎるのを待って営業再開したはずなんですよね。今回は『待たなかったんだな』と思いました。『Y』は今もほぼ連日のようにお客は入っていて『予約が取れなかった』なんて話も聞くので、もう事件があったことなんて忘れ去られてるような感じです」