大谷翔平を救ったイチローの言葉

迷う大谷翔平を救った、イチローの言葉・栗山監督の助言とは。「昨日の自分」を乗り越え、超えていく方法_3
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もう1つ、メジャーリーグに挑戦する1年目、シーズン開幕前のオープン戦で大谷選手は投打ともに不振に陥りました。そこで彼は、バットを1本持ち、助言を求めてイチローさんの自宅に向かったそうです。そこで、技術指導と合わせて、「自分の才能や、やってきたこと、ポテンシャルを、もっと信じた方が良い」という言葉をもらったことで吹っ切れたといいます。

そして、開幕から活躍を続けて、日本人としてイチローさん以来17年ぶりとなる最優秀新人賞を受賞しました。

このイチローさんが大谷選手に贈った言葉は、「スポーツ」「野球」「天才」といった枠に限った話にする必要はないはずです。挑戦に迷いながら、それでも一歩を踏み出そうとする人の背中を押してくれるエールになるでしょう。


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※4 Web Sportiva「【プロ野球】大谷翔平はなぜ「二刀流」に心を揺さぶられたのか?」、婦人公論.jp「大谷翔平の両親が語る「反抗期もなかった」。恩師の教えは「先入観は可能を不可能にする」「非常識な発想を持つ」」を参照。

必要のない「みんなに悪いことをした」という意識
サムライになるよりも、ユニクロの「一勝九敗」の経営哲学に学びたい
本当はおかしい日本の部活動
ハリウッドの日本の描写が誤ったままなのは怒らないから

文/永井竜之介
写真/shutterstock

分不相応のすすめ
永井竜之介
迷う大谷翔平を救った、イチローの言葉・栗山監督の助言とは。「昨日の自分」を乗り越え、超えていく方法_4
2023/11/20
¥2,200
216ページ
ISBN:978-4911194003
「これくらいが自分にはちょうどいい」。生活でも仕事でも無意識に作ってしまう「分相応」の自己評価。じつはこれが「壁」となり、挑戦や成長が妨げられている。その原因は「日本らしさ」にあった。マーケティングの科学的知見を背景に、自分の「分相応の壁」を破り、周囲の空気に負けずに、現状を打開するためのマインドとメソッドを提示。「自分はこんなもの」と悟ったように見えて、「本当は自分を変えたい!」という諦めきれない本音を多くの人が隠し持っている。行き詰まりを感じて思い悩む現代人に必読の一冊。
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