頭皮に血流を促し、髪に栄養を届ける「胸鎖乳突筋・僧帽筋ほぐし」
次のステップでは、「胸鎖乳突筋・僧帽筋ほぐし」で、首をゆるめます。約5キロあるといわれる頭の重さを、首の前側から支えるのが胸鎖乳突筋、後ろ側から支えるのが僧帽筋です。この2つは連動して働く筋肉なので、「こり」や痛みを感じやすい首の後ろだけをマッサージしても、血の巡りを改善する効果は発揮されません。
このマッサージは、首まわりの筋肉をゆるめることで頭皮への血流を促すことが目的です。頭皮の血流不足は、すべてのタイプの薄毛、白髪、「老け髪」の原因となるので、髪に悩むすべての人に効果があるマッサージです。特に、「首こり」になりやすい、眼精疲労を感じている人は意識して行ってください。
老廃物を流し、血流をさらに促進する、「富士山ライン」マッサージ
「胸鎖乳突筋・僧帽筋ほぐし」のマッサージで、首の前後の筋肉をほぐした後は、「富士山ライン」に沿って、胸鎖乳突筋の起点から僧帽筋の起点、後頭下筋と順に、後頭部にある首の付け根をほぐします。これは、筋肉のこわばりにより、頭部と首で滞っていた疲労物質を流すことが目的のマッサージです。ホルモンバランスを整えたり、代謝をよくしたりと、育毛の相乗効果が期待できるマッサージなので、朝晩と回数を限定せず、休憩時間などのリラックスタイムや、「目が疲れた」と感じたときにも行うといいでしょう。
ただし、このマッサージは頭部に血流を促す効果がとても高いので、血圧が高いときや、お酒を飲んだ直後には行わないでください。血圧が高めで、富士山ラインのマッサージを行うことが心配な人は、富士山ラインをぐっと指で押し込むマッサージではなく、人さし指、中指、薬指の3本でさするようにうにやさしくマッサージをしてもいいでしょう。