早慶戦に「勝った代」「負けた代」と死ぬまで言われ続ける

佐々木 ぼくは大学ラグビーで現役を引退したけど、当時は「早慶戦」「早明戦」が人生のピークと考えていました。二十歳そこそこの若造が、人生のピークというと偉そうだけど、少なくとも青春のピークであり、人生のひとつの区切りだったのは間違いないです。

「気を抜いたら慶應に本当に殺されるぞ!」OBが明かす“絶対に負けられない”ラグビー早慶戦今昔秘話〈TBS佐々木社長×『VIVANT』福澤監督〉_7

福澤 ぼくにとっての大学ラグビーもそうです。「早慶戦」や日本選手権で、大勢の観客が詰めかけた国立競技場でラグビーができたことは、今振り返ると青春のメインイベントでしたね。

佐々木 ちなみにOB会では卒業して何年経っても「早慶戦に勝った代」「早慶戦に負けた代」と言われ続ける。おそらく死ぬまで言われるのでしょう。それだけ歴史があり、それぞれの世代が「早慶戦」に対して真剣に取り組んだ証なのでしょうね。

福澤 ぼくは自分が出場した「早慶戦」の勝ち負けもそうですが、それ以上にそこに向けた努力のほうが記憶に残っているんです。練習がキツくて、イヤになったこともあったけど、思い返すと「早慶戦」に向けて、すべてをかけた日々が青春だったなと感じるんです。

(後編につづく)

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構成/山川徹 撮影/村上庄吾

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