「ホストという仕事に救われている」
えーすけさんは現在の状況に不安を感じている一方で、ホストという仕事を通して得た学びもとても大きかったという。えーすけさんがホストの仕事を始めたことで出会ったのは、東大のキャンパスにいるだけでは絶対に関わることのない多種多様な経歴の人たちだ。
そうした人たちと交流できたことで、えーすけさんの価値観は大きく変化し、視野が広がったという。
ホストを始める以前、大学を出てフリーターになったり、会社をすぐ辞めてしまう人は“ヤバい”と思っていたが、ホストを始めたことでいわゆる「正規ルート」だけではない、多様な生き方の可能性を見いだすことができたそうだ。大学の友達が就活しているのを傍目に不安は募る一方で、有名な企業に入ることだけが人生ではないと思えるようにもなったという。
「基本的にネガティブ思考なので、常に不安はつきものです。ですが、ホストの仕事をしていると『頑張ろう』『成長しよう』という気持ちで取り組めるので、日々の不安を忘れることができますね。そういうときはすごく幸せだし、いい状態だなと思いますね。本当に、ホストという仕事に救われています」
いい大学に入って、いい会社に入るという、東大生のアタリマエを自分自身で突き破れたからこそ、東大にいるだけでは身につかない価値観を学ぶことができたのだろうか。