80歳の自分に向けての努力
石田 ところで、なかやまさんがアメリカをキャンピングカーで横断する企画を考えていると耳にしまして、個人的にすごく楽しみにしているのですが。
なかやま 夢なんです。いろいろな街の人や面白いジム、こんなマシンがあるというのを、ユーチューブで配信しながらアメリカを横断するというのをいつかやってみたくて。
石田 学生の時アメリカを旅行した際に「スムージーキング」という店を見つけて、そこにはプロテインが60グラム入りで1500キロカロリーという規格外のスムージーがありました。普通のスーパーの棚ひとつとっても、日本と比べるとプロテインの種類が桁違いに多くて、そういうところに意識の違いを感じます。
なかやま アメリカでは、空港の小さな売店にもプロテインバーが売っています。犬も歩けば棒に当たるじゃないですけど、アメリカでは街を歩けばプロテインに当たる。目を閉じて歩いていて、何かにぶつかったと思ったらプロテインだなっていう、それぐらい売ってますからね。
石田 いや本当にすごいです(笑)。
なかやま 日本人もたんぱく質をもっと摂取しようと、僕はずっと言い続けているんですけどね。プロテインを意識的に摂取することについては、日本は30年ぐらい遅れているような気がします。
石田 なかやまさんは15歳の時から化粧水を使っていたということですが、もともと身体とか健康に対する意識が高かったのでしょうか。
なかやま 僕は小学校低学年から健康と地球環境に興味がある子どもでした。小学校の頃から野菜を食べるのは大事と思っていたりとか。家庭科の授業で見たビデオに影響されて、食品添加物や保存料を避けたり。中学の頃には不味いけれど健康にいいという理由で、当時発売された冷凍青汁を自分で電話注文していました。冷凍青汁を冬場に飲み過ぎて、逆におなかを壊すぐらい(笑)。それぐらい健康でいることに興味がありましたね。
石田 その頃から自分の身体を大事にする、その意識がすごいです。
なかやま スポーツは何でもそうですけど、やり過ぎると身体のどこかに負担がかかります。僕はトレーニングをすることで自分の身体に申し訳ないという気持ちもあるので、できるだけ負担をかけないように食べ物はよく噛んだり、今の情報の中で身体にいいとされているものを摂るようにしています。だから本当はもっと限界までトレーニングをして、無理な食べ方をして体重を増やせばデカくなるかもしれないんですけど、僕は80歳で――
石田 (かぶせ気味で)世界大会に出場するとおっしゃってますよね!
なかやま はい(笑)。80歳でボディビルの世界大会出場を目指しているので、どこかで勝手にブレーキをかけている部分があるかもしれないです。
石田 ビルダーの方もトレーニングをし過ぎると腰を痛めたり、背が縮んだりすることもあるみたいなので、なかやまさんは負担をかけすぎないことを是とするという意味では、ご自身の身体ファーストですね。
なかやま そうですね。ボディビルの筋肉は、本来そんなに必要のないものを身につけることで心臓に負担がかかるので、その分、できるだけケアしようという感じでしょうか。
石田 なるほど、ありがとうございます。今日はとてもためになる、いいお話をたくさんうかがえました。今後のご活躍も楽しみにしながら応援しております。
なかやま こちらこそ、ありがとうございました。