子供や孫には生きている間にどんどんお金を使おう
親が子供に財産を残すと伝えると、子供は自分のもらえる財産が減らないように、親がお金を使うことを嫌がるようになります。
すると、親が旅行に行こうとしたら「危ないから駄目」と制約をかけたり、高いお店で外食しようとすると「体に悪い」と止めたりするため、親側が窮屈な思いを強いられることもあります。
それより子供には、「自分の稼いだ財産は残さない」とはっきり事前に伝えておいて、子供や孫から「何か欲しいものがある」と相談を受けた際、自分がお金を出したいと思うものであればお金を出すくらいの関係性のほうがちょうど良いでしょう。
また、事前に伝えておくことで、子供は余計な期待を持たず、親の財産を当てにせずに済むし、親も最期まで自由な人生を楽しむことができるはずです。
一方で、生きているうちに子供や孫にお金を使うことは、私は悪いことではないと思います。繰り返しになりますが、現代は資本主義社会です。誰かのためにお金を使うことは、その人から感謝されることにもつながります。
事実、子供や孫のためにお金を使えば、相手にも「自分のことをかわいがってくれているんだな」「大切にしてくれているのだな」と伝わります。
生きているうちに大切な存在にお金を使うことで、自分自身も優しい気持ちになれるし、子供や孫たちにも感謝されるでしょう。自分の財産を生前に使うか、死後に残すかの違いだけで、家族との関係性は大きく変わります。
前者を選んで、みんなに感謝される機会を増やすほうが、残りの人生はもっともっと楽しくなるはずです。