子どものおもらしを心配する高齢者も
別の40代父親もこう嘆く。
「第1レーンでは利用者の少ない夜8時前後の時間帯でも、子どもにバタ足練習をさせると、高齢者から露骨に嫌な顔をされます。先日も『人の少ない夜にゆっくり泳ごうとやってきたのに、子どもなんか連れてきて』と言われました。遊泳中の子どものおしっこを心配する高齢者もいるようなので、プール利用時はわざと周囲に聞こえるように大きめの声で『おしっこ、プールに入る前にちゃんとすませたよね?』と子どもに確認するようにしています。
水難事故に備えて泳ぎを教えたいだけなのに、どうしてここまで気をつかわないといけないのか。ほとほと疲れ果てました」
第1レーンでの高齢者、親子連れのトラブル回避のコツはないのだろうか。千代田区立スポーツセンターの担当者はこのように話す。
「親子連れには平日の朝から昼にかけての比較的空いている時間帯の利用を勧めています。また、2階からプール内が見えるので、そこで混雑状態を確認してからプールを利用するかどうかを決めていただくのもいいかもしれません。とにかく、何かトラブルの兆しがあればすぐに監視員に相談してください」
高齢者の健康維持と子どものかなづち化阻止は、ともに少子高齢化時代の大切な事案といえるだろう。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班