A容疑者は援デリのスタッフを名乗り…
それからしばらく「かんな」と連絡を取っていなかったが、今年3月に兵庫県・丹波市の「援デリの従業員」を名乗る見知らぬアカウントからメッセージが届いたという。
「3月に突如『A』という男から『彼氏さんですよね? かんなの援デリのスタッフです』とDMがきたんです。もちろん当時は『A』がかんなと付き合ってることなんて知らなかったし、『また俺のことを頼りにきたのか…』と半ば呆れていたのですが、『かんなはウチの店にあと7万円ツケが残っているので、それさえ肩代わりしてもらえば彼女は自由になれますよ』とか言ってきました。
もう、かんなから金を返してもらえるとは思っていなかったけど、『手切れ金』としてAが指定する口座に、7万円振り込んであげました。やっぱりどこかでかんなを『可哀想だ』と同情している自分がいたんですね。その後もAは『あと2万円必要です』とか、なにかにつけて金の請求してきました。ちょうどその時期にかんなからDMもふたたび来るようになって、『金を貸してほしい』と頼まれましたけど、『もうお前には一生金は貸さん!』と断りました。トータルで120万円近く金を貸して一銭も返ってこなかったんだから当たり前ですが…」
そうして迎えた5月30日。沼津の海岸で「かんな」が我が子を燃やした3日後に、最後のメッセージが届いた。相変わらず”金の無心”をしにきたという。
「また、かんなから『あと2万円で援デリに借金返せるから、それだけ貸してほしい』と呆れるようなDMがきました。もう信じられないし、お金を貸す気も一切なかったので、『今日は俺も仕事休みやし、風俗かパチンコでも行って金使うわ』と送ると、『そっか、いいね気をつけてね。お休み楽しんでね、いつもお疲れ様』と返信がきました。それからすぐにテレビで事件の報道があって、かんながバツイチで、子供がいたことも初めて知りました。しかも赤ちゃんを焼いた3日後に、金の無心をしてきていたとは驚きましたね。もう呆れて言葉も出ませんでした」
「とにかく金を返してほしかった」そう肩を落とす柏木さんの自宅には今も「かんな」が置き忘れた私物が残されている。我が子を産み、遺体を海で焼き残した「かんな」は今何を思うのだろうかー。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班