中国から30万人の台湾人が逃げ出した
2011年、中国に40万人の台湾人が駐在、あるいは移住していた。2015年、42万人となった。おそらくピーク、習近平の台湾強攻策が始まった。
2020年、往時の半分近い24万2000人に減った。理由はコロナ、共産党の強硬な態度、そして中国以外への工場移転である。このころ、台湾の世論調査では台湾独立をのぞむ台湾人が過半、現状維持が25.7%、両岸統一を語る人は11.8%だった。
2021年、中国に滞在している台湾人は16万3000人に激減した。その傾向は歯止めがかからず、現在はもっと減っているはずである。主因はコロナ災禍で、工場を休業し台湾へ帰り、そのまま戻らなかった。加えて習近平の独裁が確定し、台湾統一を前面にだして軍事訓練、威嚇を本格化させたため嫌気がさすようになった。
台湾企業も技術を盗まれ、投資した工場は彼らに乗っ取られ、愛人たちはさっさと金を持ち逃げ
つぎに人件費の高騰で、川下産業の典型、繊維や玩具、雑貨などは中国からベトナムへ、カンボジアへ、そしてバングラデシュへ工場を移転した。台湾企業の繊維の街だった厦門近辺はゴーストタウン化した。
結局、台湾企業も技術を盗まれ、投資した工場は彼らに乗っ取られ、愛人たちはさっさと金を持ち逃げ、投資そのものが間違いだったことに気がついた。
日本企業諸氏、この台湾起業家たちの教訓をどう読むか?