走った距離は1ヶ月で3600km
――自転車競技の強豪校として全国に名を馳せる、前橋工業高校で自転車競技部に在籍されていました。
部員は私以外全員男子。それはまぁしょうがないんですけど、練習メニューが同じというのは、正直きついというか…全然楽しくなかったです(笑)。
――河内さんがそこまでいう練習メニューというのを教えてもらえますか。
学校に朝6時集合なので、4時40分に目覚ましをセットして、5時20分に家を出て自転車で学校まで行って、そこから朝練で60km走ります。
――60kmって坂もある一般道ですよね?
群馬県の赤城神社をご存知ですか? 標高1300mのところにあるんですが、そこまで自転車で駆け上がって、下りは60kmくらいのスピードで降りてくるんです。
――それだけスピードが出ると怖そうです。
怖くはないんですけど、必死についていかないと風を真正面から浴びることになるので、それが結構しんどくて。意地でも男子について行っていました。
朝練のあとは、死んだように授業を受けて(笑)。放課後は前橋競輪場まで自転車で行って、7時過ぎまで練習をして、そこからまた自転車で家に帰ってご飯を食べて、お風呂に入りソッコー寝るという毎日でした。
――それが平日ですよね。とすると土日は?
土日は、200km乗った後に前橋競輪場で練習です。
――平日が朝練と放課後で1日100km。土日が200mkということは、1週間で900km。月にすると…3600km!? 北海道から沖縄までいける距離ですよ。
3年の夏まではそのメニューで、夏以降はガールズケイリンの試験に向けて短距離の練習に切り替えて。当時は必死でしたけど、今思うともう笑っちゃうしかないですよね。
――夏も冬も変わらず毎日?
はい。ほぼ同じメニューです。お腹が空いたらおにぎりを食べながら自転車に乗って、ウェアやレーサーパンツで隠れている部分は白いのに、肌が露出しているところは真っ黒焦げに日焼けして。そのコントラストがすごかったです(笑)。