久しぶりにリンクの上に立つとすごく楽しい

――さて、俳優とともに継続されているフィギュアスケートについてお聞きします。ずばり、本田さんにとってフィギュアスケートとは?

体の半分ですかね。お芝居も半分なので、その半々になっちゃうんですけど、やっぱりフィギュアスケートがなかったら、いまの自分はないです。

ひと言で言うと、フィギュアは本当に過酷でした。練習も簡単じゃなくて、楽しいだけじゃなかったし、きつくて大変で過酷なスポーツ。

すごくきつかったですけど、本気で全国、日本一を目指して取り組んでいたので、もしあの時間がなかったら、もし諦めていたら、いまの本田望結はないです。フィギュアが本田望結をつくってくれたと言っても過言ではないくらいの濃い時間でした。

「絶対受かる」と感じた『家政婦のミタ』のオーディション秘話。「心臓が震えて、眼球が震えた」フィギュアスケートの緊張感。本田望結にとっての“女優”と“フィギュア”とは_3

――いまの望結さんにとってフィギュアスケートはどんな存在ですか?

最近、フィギュアスケートが楽しいという気持ちが、やっと強くなりました。撮影の合間にも滑っていて、久しぶりにリンクの上に立つとすごく楽しいんです。

わくわくしながら滑っちゃうぐらい楽しさを感じられているので、それがいいのか悪いのかはわからないですけど、やっぱり楽しいということが一番だと思っています。フィギュアに出会えてよかったと心から思いますね。

――フィギュアをやっていて、一番気持ちいい、楽しい瞬間というのは?

試合が始まる前の緊張感です。あの緊張感は、やっぱりお芝居でも私生活でも味わえません。体が震えるとかじゃないんですよ。心臓が震えて、眼球が震えて、それぐらい本当に緊張します。

それは別に練習がうまくいっていないとかは関係なく、「練習100点、準備完璧」って思っても、やっぱり緊張します。あの緊張感を味わうために、きつい練習を頑張っていたという感じです。

ジャンプを飛べたときとか、優勝できたとき以上に、あの緊張感が大好きで。人生においてこんなに緊張できるくらい愛せるものに出会えたことはありがたいなって感じます。