斉藤の不倫は何故か致命的にならない

しかし結婚がスキャンダルからの“卒業”とはならなかった。結婚生活も23年が経った2017年、斉藤は3度目となる不倫騒動を起こす。「週刊文春」(2017年8月10 日号)が「斉藤由貴背教のダブル不倫」と題し、横浜で内科を中心としたクリニックを開業している50代の既婚者医師と不倫関係にあることを報じたのだ。

この時もまた斉藤は会見を開き、今度は不倫を否定。しかしその後も男性医師とのキス写真や男性が斉藤のものと思われる下着を被っている写真など“プライベート情報”が次々と報じられたことで、FAXで会見での不倫否定発言を撤回するという異例の事態に追い込まれた。

「さすがに3度目の不倫騒動の際は、決まっていた大河ドラマ『西郷どん』と出演中だった『高校講座 物理基礎』(Eテレ)の出演を辞退、レギュラーのラジオ番組も休止になりました。スポンサー契約していた企業にも契約更新を辞退するなど仕事にも影響が出た」(スポーツ紙記者)

とはいえ映画や舞台には支障がなかったようで、テレビにも半年ほどで復帰。その後現在に至るまでクールごとに話題作に出演する活躍ぶりはご存知の通り。

「ベッキー、モー娘。の矢口真里、東出昌大、渡部建などの例からもわかるように、芸能界でも不倫に対する風当たりは強く、致命的になる傾向が年々強くなっています。映画界では性加害の告発も相次いでいる。そんな中、斉藤の不倫はなぜか致命傷にはならないのです。彼女が“不思議ちゃん”と言われる所以ですね。なんだかほんわりと許される。“そういう人だから”“仕方ない”という感じなのでしょう」(前同)

【Dr.チョコレートで怪演】斉藤由貴が、尾崎豊、川崎麻世、50代医師とのダブル不倫など浮き名を流し続けても致命傷を負わない理由。「わたし、たくさんのあやまちを犯してます」発言_5
「週刊明星」1988年1月21日号(集英社)
【Dr.チョコレートで怪演】斉藤由貴が、尾崎豊、川崎麻世、50代医師とのダブル不倫など浮き名を流し続けても致命傷を負わない理由。「わたし、たくさんのあやまちを犯してます」発言_6
「週刊明星」1991年5月23日号(集英社)

不倫騒動後も結婚生活が破綻することはなく、2021年には長女・水嶋凛が女優デビューも果たした。過去の大スキャンダルも、今の斉藤にとっては“芸の肥やし”だったのだろうか。


文/神林広恵