「道路族の被害は実際に遭ってみた人にしかわからない」と管理人
こうした状況を踏まえて、伊藤教授は検証の必要性をこう訴える。
「検証した上で実際にどのような迷惑行為があり、どれだけの規制が求められるべきなのかを冷静に考えていく必要があるし、個別の迷惑と外から乗っかってくる正義感は分けなければならない。
日本中の人が書き込んで、普通の人たちが軽いノリで乗っかると、現象に対して過剰に厳しい社会的規範が作られる危険性がある。
『晒し』と『まとめ』は暴力的になりやすいので、迷惑行為の肩を持つ必要はないけれども、問題提起の方法として注意すべきところもあると思います。
生駒市のような呼びかけをする自治体がこの先出てくると、それが実態的な圧力となって『正義』が暴走を始め、住民が萎縮してしまいかねない」
「道路族の被害は実際に遭ってみた人にしかわからない」――。
配信サイト「note」でこう世間の無理解を嘆く「DQN TODAY」の管理人は、同時にこうも綴っている。
「昔当たり前のようにそこらじゅうであった立ちションは今や絶滅種となり、至るところに落ちていたタバコの吸殻も見かけなくなり、犬の糞を放置して帰れば処罰される時代です。道路族問題も、いずれ解決されるご近所ハラスメントの一つじゃないかな、と私は感じています」
住民同士が分断されることなく、心穏やかに暮らせる社会、ご近所づきあい。決して難しそうな響きではないのだが、実現はそう簡単なことではないかもしれない。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班