「撮るからどいて」迷惑なユーチューバー的キャンパー
「最近は、写真や動画の撮影に関するクレームが多いんですよ」
そう切り出したのは、栃木県日光市内にあるキャンプ場のスタッフ。大自然に囲まれたロケーションが人気のキャンプ場で、利用者たちはその風景をカメラやスマートフォンに収めている。
だが、“映え”を狙うあまりに行き過ぎた迷惑行為もあり、キャンパー同士でトラブルになることもあるという。
「キャンプというより撮影が主目的のような利用者も多くて、インスタグラムなどのSNS用だったり、なかには立派なカメラを持って撮影をしているユーチューバーのような方もいます。
他のお客さまから、『撮影するから少し離れるように言われた』とか『目を離した隙に撮影のために自分の荷物を移動させられた』といった苦情が何度も入っています。
うちのキャンプ場は自由に拠点をつくれるフリーサイトなので、お客さま同士の協力があって成り立っています。自分ばかりを優先される方は困りますね……」
埼玉県飯能市のキャンプ場にも同様のクレームが入っているという。管理人が説明する。
「ユーチューバー的な方が動画撮影をしていると、他のお客さまが映らないように自分の場所から離れたりしているケースがあるんです。それで、『行動が制限されてしまう』と意見をいただきました。
自分が動画に映り込んでしまっていないか、管理人から撮影者に確認してほしいというお申し出もありました」
管理人は「きれいな自然が目の前にあって写真や動画を撮りたくなる気持ちはわかりますが、周囲への気遣いをしながら楽しんでほしいものです」と願う。