佐々木朗希が大谷翔平を上回る可能性は?

上田 佐々木投手は、大谷(翔平)投手を上回る可能性も十分ありますか?

《古田敦也×上田晋也》佐々木朗希は170キロを投げることができるのか? 投手・大谷翔平超えの夢に向けて古田の提言_3
大谷超え170キロの期待がかかる佐々木投手 写真:CTK Photo/アフロ
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古田 いい勝負でしょう。大谷君も佐々木君も、日本人ではそんなにいない、身長が190センチ以上あります。大谷君とかダルビッシュ(有)を近くで見たら、とても大きいです。

上田 今の大谷選手は、さらに体が大きくなっていますよね。

古田 ダルビッシュは、レスラーみたいな体格です。しかも顔は小さい。

上田 いやでも僕は、古田さんにお会いするたびに「でっけえ!」って思いますけどね。

古田 いやいやもうレベルが違いすぎます。こんな人たちと勝負するとなったら、ほかに生き残る方法を考える必要があります。だからといって今後身長が2メートルを越える選手がぼんぼん出てくるかといったら、まったくないとは言えませんが、しばらくは出てこないのではないでしょうか。

上田 2試合続けて完全試合を達成しそうなピッチングをしたあと、佐々木投手は毎週登板していましたが、ちょっと打ち込まれてきました。それってやはり週 1回投げられる体力がついていないってことなんでしょうか。

古田 プロ野球では1週間に1回先発ピッチャーとして投げたら、毎回100球くらい投げますが、そのペースを1シーズン続けたとすると、25回くらい先発することになります。この登板間隔で投げると、中6日休むことになりますが、疲労が取れないといったことで、そのペースで投げられない選手がけっこういます。だから全球全力で投げるのではなく、ここぞというときにギュッと力を入れて投げるようにするといいです。

プロの世界では、イニングイーター(長いイニングを投げられる先発投手)の評価が一番高く、ありがたい存在なので、その価値を上げていくほうがいいと思っています。ただ、佐々木投手は別次元の存在で、人類の夢を背負っているところがあるので、ある意味大変ではないでしょうか。