強盗には抵抗するな
──強盗の侵入にびっくりしてしまい、身体が動かなくなってしまったら、どうしたらいいでしょうか?
そのままで構いません。基本的には、強盗に抵抗するなんてとんでもないことですから。
そして、もし身柄を拘束されてしまった場合は、逆らわずに強盗団の言う通りに動いてください。大事なのは命であることは言うまでもありません。
もしも「私はお金を取られたくない」という気持ちから、大声を出したり、暴れたりすると暴力を振るわれ、最悪の場合、命を取られてしまうっていうことになりますので。
──最近の一連の広域強盗事件では、宅配便を装い侵入したということも聞きますが……
「宅配です」って言われたら、「あらっ、ご苦労様です」と玄関を開けがちですが、扉はドアガードやドアチェーンを活用して扉を開けてください。全開したら侵入されてしまいます。絶対に全開しないでください。
できれば、インターフォンだけでやり取りを完結していただきたいんです。宅配業者に、配送物の内容や、送り主・受取人の名前や電話番号を確認し、間違えがなければ「玄関のところに置いといていただけますか」とか「宅配ボックスに入れておいてください」とお願いしてください。
さらにできることなら、玄関先からインターフォンの周り全体が映るように防犯カメラを 1台設置しておくと、何人いるのか確認しやすくなります。もしも大勢いたら、受け取り拒否し、110番に電話をかけるくらいのことをしてもいいと思います。
──宅配便を装う以外では、未明に窓ガラスを破壊して侵入するケースもありました……
コストがかかりますが、窓ガラスを防犯ガラスにすることが一番です。ガラスとガラスの間に入っている特殊フィルムが厚ければ厚いほど、防犯効果は高くなります。
それが難しい場合は、業者さんに頼んで、窓ガラスの全面に防犯フィルム貼ってもらってください。防犯フィルムは「CPマーク」の付いたものをお勧めします。攻撃に耐えうるテストがありまして、そのテストに合格したものに「CPマーク」がつきます。
また窓の内側から、サッシ枠の上部に鍵付きの補助錠をつけるのも効果的ですので、ぜひチェックしてみてください。
取材・文/集英社オンライン編集部
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