「ハッチバックを開けたまま猛スピードで走って行った」
東京都中野区上高田の住宅で昨年12月5日に起きた強盗傷害事件は、運転手役を含め7人の男たちが現金約3000万円を奪って逃走したが、逃げ遅れた1人を現場に急行した捜査員が逮捕。逃走した犯人の中には1月19日に東京都狛江市で90歳の老女を惨殺した強盗殺人事件に関与した可能性がある21歳の男が含まれており、警視庁は1月23日、中野の事件の容疑者としてこの男を逮捕、一連の事件への関与を調べている。
本記事では中野で起きた強盗致傷事件と、千葉県大網白里市のリサイクルショップを襲った店主暴行事件の詳細をリポートする。
◆中野区強盗傷害事件
2022年12月5日午前10時50分頃発生
バンのようなシルバーのレンタカーに乗った7人のうち運転手役1人は車内で待機、ここで想定外の出来事がおこった。
「7人は事前に仕入れていた情報で、『中野の家は留守』と上から聞かされていた。ところがなかに住民がおり、一度は躊躇していたそうです。不審な行動を住民が目撃し、110番されています。そうとも知らず上から『いいから行け』と命令され、7人は強盗にはいった」(社会部記者)
作業着のような服装の2人が宅配業者を装い、玄関を開けた住人男性(49)を殴りつけると、残り4人を加えた計6人全員で室内に侵入。男性から現金の場所を聞き出し、クローゼットから3000万円を奪って逃走した。このうちの約1000万円を持って逃げようとした和野正弘被告(34)は、逃げ遅れて緊急逮捕された。
「複数の人が走っていく音とともに怒声が聞こえたので、一体何があったのかと思って外を見たんです。人の姿は見えなかったのですが、ちょうどシルバーのバンが走り去っていくところでした。よほど慌てていたのか、ハッチバックを開けたまま猛スピードで走って行きました」(目撃した近隣男性)