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エンタメ 2022.12.30

「一番素直なコメディアンでありたい」村本大輔はなぜ自ら人の傷に触れ、それをコメディに昇華させようとするのか?

テレビから消えた芸人――ウーマンラッシュアワーの村本大輔は今、何を考えているのかに迫る連続インタビューの最終回。現在、村本は誘いのままに全国各地を独演会で回っているが、彼はなぜ自ら人の傷に触れて、それをコメディに昇華させようとしているのか?

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村本大輔インタビュー♯3

村本大輔インタビュー♯0、♯1、♯2を読む

未「テレビから消えた芸人」ウーマン村本を追いかけた映画『アイアム ア コメディアン』が突きつける日本人の”生きづらさ”の正体

『THE MANZAI』で感じた、ピエロになった気分

「一番素直なコメディアンでありたい」村本大輔はなぜ人の傷に触れ、それをコメディに昇華させようとするのか?_1

――村本さんも影響を受けられたというコメディアン、デイヴ・シャペルについて少し伺います。デイヴはデビュー後、コメディアンとして数々の番組や映画に出演していました。人気絶頂のなか五千万ドルの出演料を放棄し、自身の番組『Chapelle’s Show』を降板した後、南アフリカへ移住。メディアの世界から突然姿を消した彼について、あらゆる噂がアメリカ中を飛び回りました。

その数年後、彼は地元の大学で講演会をしたり、スタンダップコメディアンとして多くの劇場に姿を現します。デビュー後のデイヴと、THE MANZAI優勝後の村本さんの経歴が、多々シンクロしているように感じます。彼は何故、人気絶頂の中メディアの世界から姿を消したと思いますか?

真実はデイヴ本人にしか分からないけど……。彼が白人をディスるネタをやった時、当の白人が一番笑っていたのを見て「俺は一体誰のためにコメディアンをしているんだろう…」みたいな複雑な気持ちなったという話を聞いたことがある。

俺の場合それで言うと、『THE MANZAI』のネタで「一番の問題は国民の無関心さ。ようこそ日本へ!」「お前らのことだ!」ってお客さんを指さしたときに、目の前のお客さんが大爆笑していたのを見て、すごく複雑な気持ちになった。

いや、確かにそこで笑わせたいんだけれど、笑ってるのがすごく気になってきて。なんで笑ってるんだろう……、みたいな。

コメディアンとしての自分、あるいはアクティビストとしての自分、わからないけれど、そのどこかの隙間にいる自分の気持ちがなんかこう……、ピエロになった気分というか、とても空しい気持ちになった。

ここにいると自分を見失いそうな気がして、だからもうここにはいたくないと思った。

あとは、テレビに出ると他の共演者と繋がって協力して一緒に仕事をしていくわけやん。目まぐるしく仕事をこなしていく中でふと、「俺は俺のコメディをもって何がしたいんだろう。誰を笑わせたいんだろう」って思ったりして。

スタンダップコメディはマイク一本で、誰ともつるまずに常に自分一人で表現し続けられるから、そのときに自分と自由を取り戻した気持ちになるね。

もしかするとデイヴも……。自由な地に戻りたくなったんじゃない? わからんけど。

人の傷に触れて、それをコメディにすることの意味

「一番素直なコメディアンでありたい」村本大輔はなぜ人の傷に触れ、それをコメディに昇華させようとするのか?_2

――村本さんの独演会を拝見すると、とてもカロリーを消費されているなと感じます。災害や差別に苦しんでいる人々の声を聞き、彼らの傷や悲しみに触れようとするあまり、自身も精神的に消費されていると感じることはありますか?

確かに、泣いている人を見ると、自分も悲しみに持って行かれそうになることはある。すごく大きな悲しみの中にいるときは、距離を取るようにすることもある。

でも全国で俺の独演会を主催してくれる人はみんな、彼らの傷に触れる俺のコメディに何かしらを求めている人たち。

この前、馬毛島(鹿児島県)の基地計画に反対している移住者の女性と、馬毛島に行ってん。種子島から馬毛島までは、漁師さんの船に乗って三十分。そのときに彼女が俺に、「あの島のせいで島民はずっと喧嘩している。あんな島沈んで無くなればいいのに…」って呟いてん。

それから三日間、彼女と一緒に島を回って、賛成意見も反対意見も、島民のいろんな意見を聞いた。

「移住者のくせに、どうせすぐに島から出て行くくせに」と言う人もいれば、「移住者だからこそ言えることがある、ありがとう」と言う人もいた。「自然を守りたい」と言う人もいれば、「自然じゃ飯は食っていけない」と言う人もいた。

帰りの船で彼女が、「三日前の『あんな島無くなればいい』って言葉、撤回させてください」って言ってん。いろんな意見を聞いて、自分が発した言葉があまりにも強かったという反省もあり、きっといろいろと考えることがあったんだろうね。

結局何の解決にもなってないけれど、人間のそういう部分を見たときに、なんかすごいものを見させられた気分になるねん。

人の傷に触れて、それをコメディにして、そのことに感謝されたりなんかすると、ちゃんと自分が存在しているということを俺も実感出来る。

でも、俺はまだまだだと思うよ。凄まじい渦の中にいる人たちに比べたら、俺なんかぬくぬく生きてる方だから。

日本は「ウケるか」ではなく「売れるか」

「一番素直なコメディアンでありたい」村本大輔はなぜ人の傷に触れ、それをコメディに昇華させようとするのか?_3

――海外の芸術作品には、『人種差別』『LGBTQ』『ナチス』などの社会問題、歴史的事件をテーマにした作品が多々存在する一方、日本には日本の問題について描いた作品が圧倒的に少ないのは何故だと思いますか?

それはやっぱり教育にも問題があると思う。歴史を教科書から徐々に消したりしているわけだから。社会で起こっていることの問題について議論したくても、論点を逸らされることもあるよね。

例えば、アメリカで『Black lives matter』があったときに、「白人の命だって大事だ!」って言った人がいるけれど、それは黒人差別があるという問題から逸らしてるやんか。

マジョリティーは、マジョリティーであるという自覚がありながら、自分がマイノリティーなるのが怖いんだろうね。だから移民を認めたくない。

自分たちが優位な立場にいながら、そのことに気付かないふりをする。そこに問題があることを認めて、今の立場が崩れるのをものすごく怖がっている。だから話を逸らして、在るものを見ようとしないんだと俺は思う。

自分の立場も含めたすべての物事が何かの犠牲の上に成り立っているということを自覚しながら、そのことを感じたくはないんだと思う。

――村本さんの著書の中に『無知であることを恥ずかしがらなくていい』とありますが、社会情勢に特に関心もない人についてはどう思いますか?

まず、コメディーがやりにくいよね。ネタの前提だったり、面白いポイントが伝わらなかったりするから、芸人としてはやりにくい。

たまに、「そういうのネタに持ち込まないで下さい」って言う人がいるけど、それは「自分をザワザワさせないで下さい」って言っているのと同じ。

例えば、俺の原発のネタは圧倒的に笑いを取れるのに、テレビのマーケットのお客様には一切需要がないわけ。関心がないから持ち込まないで下さいってこと。

『ウケるか』ではなく、『売れるか』。それがまさに日本のメディア、エンターテインメントの答えだと俺は思う。

一番、素直なコメディアンでありたい

「一番素直なコメディアンでありたい」村本大輔はなぜ人の傷に触れ、それをコメディに昇華させようとするのか?_4

――村本さんはよく「誰もがコメディアン」と仰いますが、自身が他のコメディアンと違う部分はどういうところだと思いますか?

どう違うかはわからないけど、一番素直でいたいよね。

俺はネタを披露するときに、それまで関わって来た人たちの顔、言葉、景色がぶわーっと目の前に広がっていくような感覚があるから、そのときの叫びはけっして、作り物の演技じゃない。

俺の今までの人生や背景、見たものや感じたものが細胞からびゃーん!と、素直に飛び出すようなコメディをやっていきたいね。

※

一時間のインタビュー取材を終え、「いいもの書いてね」と村本さんは次の独演会会場へと向かった。

私が村本さんに出会ったあの日から、もうかれこれ四年が経つ。私にとって彼は『テレビの人』ではなく大切な恩人で、彼のことはいくらかは理解出来ているつもりでいた。

今回の取材を通して、こんなことを私が言うのも失礼だが、彼は変化し成長し続けていると感じた。

まだまだ知られていない村本さんがたくさんいて、どんどん前に進んでいく村本さんに「キミも頑張れよ!」と、背中を押されているようにも感じた。

村本さんのコメディで、村本さん自身が納得する大爆笑が取れた暁には、また、彼の話を聞きたいと思う。

You have got wings.

「一番素直なコメディアンでありたい」村本大輔はなぜ人の傷に触れ、それをコメディに昇華させようとするのか?_5

今年の11月、村本は42歳になった

文/金愛香 撮影/U-YA

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「テレビから消えた芸人」ウーマン村本を追いかけた映画『アイアム ア コメディアン』が突きつける日本人の”生きづらさ”の正体

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村本大輔

むらもと だいすけ

1980年、福井県生まれ。お笑いコンビ、ウーマンラッシュアワーのボケ担当。現在、アメリカでスタンダップコメディアンとして活動するための準備をしながら、全国各地で独演会を行っている

    金愛香

    きむ まなか

    1992年、大阪府生まれ。京都外語大学在学中、イギリスのリーズ大学に1年間留学。帰国後、舞台俳優を目指して上京。劇団主催『ロミオとジュリエット』でジュリエットを演じた翌年、右脳視床下部に海綿状血管腫が確認される。翌年、手術のため帰阪。術後の後遺症で左半身感覚麻痺が残り、現在はリハビリを行いながら執筆活動を行っている。

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