#2

東京にひとりで出てきた“冷めガキ”だった

――藤本さんはモーニング娘。オーディションがきっかけで、研修生になって、東京に出てきたんですよね。

モーニング娘。のオーディションは落ちたけど、ソロデビュー前提で東京に呼ばれてレッスンを受けるようになって…。

夢が近くにあるという期待と同時に、このレッスン何年続くんだろう…とは思っていました。今考えると、贅沢な悩みですけどね。もともと中学生になったくらいから、歌手になるために自分でお金を貯めて東京に行かなきゃと思っていたんですよ。北海道の田舎に住んでいたので、まずオーディションをたくさん受けるために東京に行かないと…と。それが早まってラッキーでした(笑)。

――中学生でそういう考えに至るのは、かなり早熟ですよね。

姉からは“冷めガキ“って言われていましたね。どこか冷静で、自分のことを他人として見てたんですよ。あとは、思いついたら一直線なんです。保育園の年長くらいのとき、カラオケに行って演歌を歌ったら祖母や大人たちが褒めてくれて、「じゃあ演歌歌手になろうかな」って(笑)。初めての夢が「歌手になりたい」で、それしか夢を持ったことないんです。

〈藤本美貴デビュー20周年〉「お前で何人の社員が飯食ってると思う?」「何億かけてると思う?」と言われたソロ時代。「アイドルは青春ではなく、お仕事でした」_1
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