念願のソロデビューはさすがにプレッシャー

――ハロー!でソロデビューが決まりましたが、その前には松浦亜弥さんがソロで華々しい結果を残していました。

プレッシャーはありましたね。ハロプロにすごく勢いがあったので、売れなきゃいけないという、無言の圧力がありました(笑)。まったく子ども扱いされず、いきなり「お前で何人の社員が飯食ってると思う?」「お前に何億かけていると思う?」と言われて、「はい、わかってます」と答える17歳でした(笑)。そんなこと言われても…と思いながらも、がんばるしかなかった。

〈藤本美貴デビュー20周年〉「お前で何人の社員が飯食ってると思う?」「何億かけてると思う?」と言われたソロ時代。「アイドルは青春ではなく、お仕事でした」_2

――ソロデビュー直後には、ごまっとう(後藤真希、松浦亜弥と組んだ3人組グループ)としても活動しましたね。

あやや(松浦亜弥)は先輩ですけど、年齢は自分のほうが2つ上で同じソロというのもあって仲よくしていました。でもごっちん(後藤真希)とは、ハロプロのコンサートでも楽屋も違うし一緒にやる曲もなくて接点がなかった。すごく売れてる人…という印象しかなかったんですけど、一緒に活動してみたら全然裏表のないすごくいい人で(笑)。気さくで喋りやすくて!

――あの当時、マイクの持ち方、いわゆる“後藤持ち”(マイクの下を小指で支える独特の持ち方)と言われる持ち方を強制されて、藤本さんが反発していましたよね。

つんくさんが「統一しよう」と言って、それで「持ちづらいな。マイクの持ちかたなんて、どうでもいいじゃん!」とか言ったかも(笑)。ごまっとうのことはあまり覚えていないんですけど、一番後輩だけど同じグループなら対等だから2人についていかないと、といい意味でプレッシャーを感じていたのは覚えています。